国連人口基金の歩み

国連人口基金のあゆみと国際社会での役割

国連人口基金の歩み(1)

©GMB Akash/Panos Pictures/UNFPA

国連人口基金は、1967年に第21回国連総会決議に基づき、国連事務総長の下に信託基金として認可されました。その後1969年、「国連人口活動基金 (United Nations Fund for Population Activities)」として活動を開始しました。当初は国連開発計画(UNDP)の下に置かれましたが、国際社会で人口問題対策の重要性が認識されるようになり、期待される活動範囲が拡大してきたため、1972年に独立した国連機関となりました。それ以来、「人口問題」の専門的開発機関として、主に人口統計データを用いて開発途上国の政策立案を支援しています。

1987年には、現在の名称である「国連人口基金(United Nations Population Fund)」に変更しました。しかし、「UNFPA」という呼称は既に広く浸透していたため、現在もそのまま使われています。

1994年にエジプトのカイロで開催された国際人口開発会議(ICPD/カイロ会議)では、参加各国によって20ヵ年の「行動計画」が採択されました。国連人口基金は、この行動計画を活動の基本的枠組ととらえ、実施していく中心的機関として積極的に活動しています。

1996年、UNFPAはHIV/エイズ対策に取り組む国連エイズ合同計画(UNAIDS)の共同出資者になりました。また、1997年に国連事務総長のイニシアティブにより組織された「国連開発グループ (United Nations Development Group, UNDG)」では、設立以来の執行委員会メンバー(UNDP、UNFPA、UNICEF、WFPの4機関から構成される)を務めています。国連開発グループは国連主導の各種開発プログラムを調整し、ミレニアム開発目標(MDGs)の達成に向け、多くの国連機関がより多面的かつ効率的に協力して活動する「一体となった任務遂行(Delivering as One)」を目指しています。現在は、アルバニア、カーボヴェルデ、モザンビーク、パキスタン、ルワンダ、タンザニア、ウルグアイ、ベトナムの8カ国でパイロット事業が行われています。


同じく1997年から、国連人口基金は他の国連専門機関との連携のもと、「共通国別評価(Common Country Assessment, CCA)」の普及を図っています。共通国別評価とは、国連開発プログラムの各実施国が、自国の開発における具体的な課題や問題点を洗い出すためのプロセスで、分析は国連共通の指標に基づき、国連機関や支援国政府、NGO(非政府組織)などと共同で行われます。共通国別評価による分析は、その国で国連開発機関がより効率的に協働し、プログラムの効果を高めるための「国連開発援助枠組(United Nations Development Assistance Framework, UNDAF)」の策定に活用されます。

このように国連人口基金は、国連の世界的な開発戦略全体の改善のために精力的に活動を続けています。

国連人口基金の歩み(4)

©Tom Weller

さらに、国連システムの中だけでなく、NGOなどの市民社会、民間企業、大学や研究機関など、さまざまな個人や組織と協力しています。この連携は、開発途上国のプロジェクト現場から、国家レベルでの協働、さらに世界的な広がりをもつキャンペーンまで、国連人口基金の活動領域全てで行われています。特に NGOとの協力には、国連機関の中でも早くから熱心に取り組んでおり、現在では支援プログラムの多くがNGOとの協働で実施されていると言っても過言ではありません。

国連人口基金は「人口」をキーワードとし、人口を数としてとらえることに加えて、人口を構成する私たち一人ひとりに着目し、国際社会の中での人々と連携しながら、持続可能な開発のために活動しているのです。


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