国連人口基金事務局長トラヤ・A・オベイドからのメッセージ

国際女性の日を迎えて

2009年3月8日

国際女性の日を迎え、女性と女児への暴力をなくすため、皆が手と手を取り合って取り組むことを提唱します。

紛争等の状況下では、人身売買、家庭内暴力、「名誉犯罪」(家族が、レイプなどの被害にあった身内の女性を「不名誉な」行為をしたいう理由で殺すこと)、児童婚、FGM/C(女性性器切除)、性的暴力などが横行します。しかし、こうした女性と女児に対する恥ずべき暴力行為は、被害を受けた女性や女児にとって恥ずかしいことだとみなされ、ほとんどの場合、その事実は隠蔽され、加害者は罰せられないままになっています。

国際女性の日に、女性と女児への暴力に反対して立ち上がるよう、すべての政治指導者、コミュニティ指導者、宗教指導者に求めます。市民の対話や公開の討論を行うことも必要です。すべての国の関係当局が、法律を制定そして施行し、加害者が公正な裁きを受け、生き伸びた被害者に保健医療サービスと社会的支援を提供するよう要請します。

国連人口基金は、女性と女児への暴力の問題解決のために指導力を発揮してきた女性に敬意を表すと同時に、より多くの男性と男児がこの問題に関心を持ち、積極的に関わるよう強く要請します。

男性と女性がともに手を取り合って取り組めば、女性と女児への暴力を容認する社会的規範や考え方を変容させることができるでしょう。人権を保障すると同時に支持するために、正義と法の統治を可能とする法制度を強化することもできるはずです。そして、暴力から生き延びた人々へ、保健医療サービスや社会的支援を提供することも可能でしょう。私たちは、セクシュアル/リプロダクティブ・ライツを保障し、家族計画、安全な妊娠と出産、HIV/エイズ予防のための情報とサービスを確実に提供すべきです。

女性と女児への暴力は女性だけの問題ではなく、これは、すべての人に関係があります。このような暴力を容認することは、人類全体の尊厳の否定につながるので、いかなる慣習、伝統、宗教も、この残忍かつ人びとを貶めるような処遇を正当化することがあってはなりません。

人間としての尊厳を守り、恐怖や恥に怯えることのない人生を送るべき女性と女児を支援するために、いま立ち上がらなければなりません。家庭、学校、職場、礼拝の場、コミュニティ、国における女性と女児への暴力の完全撲滅に向かって協力しましょう。男性と女性、そして男児と女児がともに、この恥ずべき人権侵害を終わらせるために行動を起こす時です。

「国際女性の日」の今日のみならず、国連人口基金(UNFPA)は、国連機関の一つとして、一人でも多くの女性と女児が、暴力から免れ、社会的地位を向上させ、男性と平等に参画の機会を得て、リプロダクティブ・ヘルス/ライツを享受できるよう、各国への支援を続けて行きます。