プレスリリース 2003年2月

国連人口基金、国際ロータリークラブとの人口問題での協力を継続

2003年2月5日
国連人口基金、ニューヨーク本部

国連人口基金および国際ロータリークラブは、世界の人口・開発問題への協力に関する覚書を更新した。国連人口基金とロータリークラブは、開発ニーズや、世界的な人口増加における課題を取り扱うために、昨年作成された合意に沿って、今後も協力関係を続けていく。

覚書の取り決めによれば、国連人口基金および世界中に3万あるロータリークラブのうち、いくつかが現地の人口・開発ニーズを特定し、それらを取り扱うためにどのような協力方法が考えられるかといったことのコンサルタントを行う。国連人口基金はその事務所がロータリークラブや地域レベルで連携することを推進していく。また、ロータリークラブ側も、同クラブや地域が人口・開発プログラムを支援するように奨励する。

国連人口基金の事務局長であるトラヤ・オベイド氏は「人類が直面している重要な問題である人口に取り組んで行くため、国際ロータリーと今後も連携していくことができることは我々の最上の喜びです。我々が取り組んでいるリプロダクティブ・ヘルスや人口問題に取り組むことなしに、人類が貧困・飢餓・疾病・環境破壊といった大きな問題に取り組むことは不可能です」と述べている。

一方、国際ロータリークラブ会長、ビチャイ・ラタクル(Bhichai Rattakul)氏もまた「世界の多くの国で、貧困は、人口増加や雇用、ヘルス・ケア、そして教育のような事柄との不均衡から生じています。国際ロータリークラブはこれらの問題に長く取り組んでおりますし、関心を示しているロータリークラブには、我々の目標が国連人口基金と共有できる限り、引き続き国連人口基金と協力していくように奨励します」と発言した。

ロータリークラブはすでに、飢餓対策、識字、教育および環境に焦点を当てたプログラムを通じて、人口関連の問題を取り扱い始めている。過去のロータリーと国連人口基金の協調の例をあげると、インドのエイズ感染率の高い地域におけるHIV/AIDSに関する啓蒙活動やメキシコでのリプロダクティブ・ヘルスの理解を促進する活動などが挙げられる。

ロータリークラブは、世界中のビジネスや専門職に携わる人々が団結した組織で、人道的奉仕に従事し、あらゆる職業における高い倫理基準を奨励し、世界中で親善や平和を築くためのお手伝いをしています。世界中の160ヵ国以上で、約120万人の会員が、3万以上のロータリー・クラブに所属しています。

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国連人口基金は人口増加率の減少予測を歓迎─さらなるHIV/AIDS対策、最貧国のニーズの考慮を─

2003年2月27日
国連人口基金、ニューヨーク本部

国連人口基金は出生率減少による地球規模の人口増加の抑制を歓迎する。この人口増加の抑制は、国連人口部が昨日報告したものである。

『世界人口推計-2002年改訂版-』によると、現在の63億人の世界人口が2050年までに89億人に増加する。これは2年前に予想した30億人の人口増加に対し、26億人に収まったことになる。人口増加は主に発展途上国において起こると考えられている。

増加の抑制の原因として、将来の出生率の減少が挙げられる。

しかし、『世界人口推計-2002年改訂版-』は、「この人口増加の抑制の達成というのは、カップルの家族計画へのアクセスの確保や、現在のHIV/AIDSの蔓延防止対策が成功することなどを条件とする」と、警告している。

改訂された人口増加予測は、より厳しくHIV/AIDS蔓延の影響を見直し、そして緊急HIV/AIDS蔓延普及予防対策や、世界的な(特に発展途上国においての)HIV/AIDS患者へのケアの必要を示している。

予測された人口増加抑制が半分の場合の原因は、「予想の死亡数が増え、その大部分はエイズの感染率(罹患率)に原因がある」という。報告書の予想では、2050年までに2億7,800万件はエイズに関連した死亡とされている。

報告書では各国の国民のリプロダクティブ・ヘルス・ニーズと家族計画への投資は発展途上国の低出生率に役に立っているという。(1960年に女性1人が6人を出産したことに対し、現在の女性1人の出産数は3人になった。)

継続的なリプロダクティブ・ヘルスや家族計画プログラムへの投資は非常に重要である。報告書は、国連人口部の「最も適当な」予測シナリオ以上に、女性一人当たり平均0.5人以上の子どもを出産すれば、2050年までに世界人口は106億人にまで増加するとしている。

また、新しい予測は人口増加率の抑制のスピードにおいて、国家間の大きな多様性を示しており、抑制のスピードが他国に比べて遅れる国ほど貧困の割合が高い。さらに、49ヵ国の後発発展途上国(LDCs)は現在の6億6,800万人より2050年までに17億人の増加が予測される。

「改訂された予測は、人口分野での国際的な努力が成功していることが確認できる」と国連人口基金事務局長のトラヤ・オベイド氏は述べている。「現在、大多数の女性と男性は自分たちで出産間隔と子どもの人数を決めることができ、人口増加の抑制に寄与している。この選択、特に女性の選択は自分自身だけではなく、家族、地域社会(コミュニティー)、そして国家によい影響を与えるものである。」

しかし、ヘルス・ケアの必要性はまだ高く、やらなければならないことは依然残っている。予測では3.5億組のカップルには現代的な家族計画サービスを受けることができない。世界人口推計の予測によれば、今後50年間、1分間に10人もの人々がAIDSにより死亡する。さらに、年間51万5千人の女性が予防可能な出産関連の原因で死亡し、発展途上国では47%の出産には技術のある人(医師や助産師)が立会っていない。これらの問題対策のために投資をしている国々はあるものの、最貧国には資金財源がないのが現状である。

「HIV/AIDSの脅威と戦うため、妊産婦死亡や傷害、貧困の減少、そして他のミレニアム開発目標(MDGs)に応じるため、拠出国(ドナー)に公約を遵守するよう求める。また、女性の命を助け、母子保健の拡充、家族計画へのアクセスの増やし、人口の増加に合わせた社会経済開発を容易にするため、発展途上国にはさらなる資源が必要である」とオベイド氏は述べている。

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