プレスリリース 2003年4月

国連人口基金、人口とリプロダクティブ・ヘルスのための財源の減少の関する危惧を表明

2003年4月1日
国連人口基金、ニューヨーク本部

国連人口基金は、2000年までに毎年170億米ドルを人口とリプロダクティブ・ヘルスに投資する、とした自らの国際人口開発会議(カイロ会議、1994年)における公約に対し、世界が遥かに遅れをとっているとする危惧を表明した。

昨日、3月31日の人口開発委員会の声明によると、国連人口基金 事務局長のトラヤ・オベイド氏は、2000年から2001年の間に見られた投資の遅れは外交援助と、発展途上国における国内投資の双方に影響を及ぼしたとしている。

外交援助は2000年の26億ドルから、2001年は、カイロ行動計画履行のための全体の予算である170億米ドルの内の、先進国の割当額57億ドルの 40%にあたる、23億ドルに落ち込んでいると、オベイド氏は述べた。また、国内での投資は86億ドルから、初期の総額である71億ドル程度に転落した。人口問題に係る113億ドルは途上国が出資することに合意している。

「需要の増加とHIV/AIDS感染を考慮すると、投資の活用はカイロ行動計画とミレニアム開発目標(MDGs)の達成のために不可欠なものです。私たちが、健康問題や社会的、経済的成果に関連する開発目標、特に女児教育、女性問題、妊産婦死亡率、そしてHIV/AIDSに関する目的を達成するためには、カイロ行動計画におけるリプロダクティブ・ヘルスの目標は完璧に達成されなければならないのです」とオベイド氏は述べている。

「国際社会が健康や教育分野に投資すると、結果的に個人、国家そして世界にプラスになるという証拠を私たちはすでに得ています。最近の一例としては、個々の男性や女性による情報を踏まえた決定が、世界的な人口増加を軽減させるのに重大な貢献になっていることが挙げられます」とオベイド氏は続けた。

「世界が、読み書きのできないことや性の不平等を克服するか、または26億もの人々の増加を招くか、私たちが次の10年間に取る行動に大きくかかっています」と、2050年には世界の人口が現在の63億人から89億人に達するだろうという推測に部分的に触れながら、オベイド氏は述べた。

カイロ行動計画達成のための資産の運用は、人口開発委員会で協議しなければならない議題の一つである。人口増減の傾向と同様に人口、教育そして開発問題も議題に含まれている。

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ルクセンブルグが国連人口基金へ33%の寄付増額を決定

2003年4月3日
国連人口基金、ニューヨーク本部

ルクセンブルグは、国連人口基金の通常予算へ約33%の寄付金の増額を決定した。これによりルクセンブルグの2003年度の寄付金の総額は72万7千ユーロとなる。

国連人口基金のトラヤ・オベイド事務局長は、この決定を歓迎し「これは世界目標である妊婦死亡率、望まない妊娠の件数、HIV/AIDSの感染予防の改善に大いに貢献するであろう。カイロ行動計画を実行するための各国からの資金が落ち込みをみせているだけに、この増額が国連人口基金のその他の拠出国のさらなる努力を呼びかけるために良いきっかけとなることを望んでいる。途上国のリプロダクティブ・ヘルスへの資金支援なしには、ミレニアム開発目標(MPGs)を実現出来ないため、資金問題は極めて重要である。」と述べた。

さらにオベイド事務局長は、「2001年度に国連人口基金がアフガニスタンの女性と男性を支援するために必要としていた450万ドルの全額を寄付した実績のあるルクセンブルグ政府と人々による寛容な気持ちの表れである。」と続けた。

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国連人口基金がイラク戦は妊婦をさらなる危険にさらす、と警告

2003年4月9日
国連人口基金、ニューヨーク本部

4月9日、国連本部(ニューヨーク)にて国連人口基金は、イラクでの戦争が続いている現在イラク市民の生命を救う責務を果たす重要性を諸機関に訴えた。国連人口基金は戦争による死傷者の増加と医療品の不足が伝えられる現地病院の状態から、イラク市民の中でも特に妊婦が危険な状態にあると警告している。

例えば国際赤十字委員会の本日の報告によれば、バグダットのある病院では1時間につき100人の戦傷者を受け入れており、650台のベッドを収容している市内の医院では水も電力も無く、27ある手術室の内6室しか使用出来ない状態になっている。

報道によれば、開戦後、イラクにおける流産や早産、帝王切開が急激に増加している。さらに国連人口基金は開戦以前でさえイラクの妊婦は到底受け入れることの出来ない危険にさらされていたことを示唆している。10年以上にわたる戦争と国際的な経済制裁はイラクの保健制度に打撃を与え、貧困と飢えは女性達の健康に深刻な害を及ぼした。この間妊婦の死亡率は3倍に膨れ上がった。

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人口に関する第一人者であるワーナー・フォーノス氏とケニア家族計画協会が2003年度国連人口賞を受賞

2003年4月14日
国連人口基金、ニューヨーク本部

4月14日、ニューヨークにて人口問題の第一人者であるワーナー・フォーノス(Werner Fornos)氏とケニア家族計画協会が2003年度国連人口賞を受賞した。フォーノス氏は人口問題に取組む米国基盤の団体の代表者である。

国連人口賞の審査委員会は毎年、人口問題に関する認識を高めその解決に多大な貢献をした個人と団体に対して賞を送っている。審査委員会は国連加盟国のメンバーで構成されており、国連人口基金が事務局を務めている。

審査委員長のジーン・クロウド・アレクサンダー(Jean Claude Alexandre)氏(ハイチ出身)によれば受賞者は世界各国で推薦された個人(団体)の中から選ばれ、6月に国連本部(ニューヨーク)で開催される授賞式で表彰状、金のメダル、賞金を授与される。

個人部門での受賞となったフォーノス氏は、1982年より人口機関(Population Institute)の会長を務めており、特に人口増加と家族計画に関する認識を深めるための資料や技術を創造することに尽力している。フォーノス氏の推薦者は「人口に関する問題は社会と政府の議論の中心であり、他の候補者に比べて確実に大きく貢献している一人の人を選ぶのは大変難しいことだ」と述べた。

フォーノス氏は人を引きつける講演者であり、年に75回以上の講演を行うという不断の努力を続けている。人口機関の会長として、世界中で広く利用されている『ポプライン(Popline)』 と『21世紀に向けて』 という出版物を刊行した。また、フォーノス氏は米国国内において人口問題への寄付金集めにも力を入れている。

ケニア家族計画協会は団体部門での受賞となる。ケニア家族計画協会は1962年に設立されたボランティア活動を基盤とするNGOで、ケニアでの家族計画活動の先駆者である。推薦者によれば、ケニア家族計画協会はリプロダクティブ・ライツや若者の地位向上に関連して性とリプロダクティブ・ヘルスに関するサービスの対策を推進している。

ケニア家族計画協会は早期から男女平等と平等な権利、女性性器切除の撲滅、早婚の阻止を擁護している。また、ケニヤにおける家族計画プログラムを、ナイロビを基盤とした縦軸モデルからもっと地方の地域に密着した参加型へと移行した。これによりケニヤの家族計画プログラムは避妊具をコミュニティー向けに配布した世界で初めての活動の一つとなった。

ケニア家族計画協会は、既婚のカップルに加えて未婚の若者へのセクシュアル・ヘルスとリプロダクティブ・へルスに関するサービスを拡張することを先導してきたほか、ICPD(1994年に開催された人口と開発に関するカイロ国際会議)の行動計画が男性をターゲットとした家族計画を重視する20年前からそのアプローチを取ってきた。

数人の熱心な活動家により始められたケニヤ家族計画協会は、今では5,000人以上のスタッフを抱えている。

国連人口賞の審査委員会は経済社会委員会(ECOSOC)が国連加盟国の代表から選出し3年間の任期を務める。現在のメンバーはブルンディ、ケープ・ベルデ、ハイチ、キルギスタン、レソゾ、モルドバ共和国、オランダの代表により構成されており、コフィ・アナン国連事総長とトラヤ・オベイド国連人口基金 事務局長が職務上メンバーとして参加している。

2003年度は9人の個人と8つの団体を含む17組が推薦された。推薦することが出来るのは国連加盟国、人口に関する活動を行う政府間機関、国連諮問機関として指定されている人口問題に関わるNGO、人口や人口に関する教育を行う大学教授、人口に関する活動を行う機関の代表、そして過去の受賞者である。

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国連人口基金 親善大使のハンネ・ビベーケ・ホルスト氏が有名なデンマークの賞を受賞

2003年4月16日
国連人口基金、ニューヨーク本部

国連人口基金の親善大使であり、ベストセラーの小説家であるハンネ・ビベーケ・ホルスト(Hanne-Vibeke Holst)氏はコペンハーゲンで今年のソレンギルデンダル賞を受賞した。ギルデンダルはデンマークで最も大きな出版社である。

ルデンダル出版社の所長であるヨハネス・リース(Johannes Riis)氏はホルスト氏について次のように述べている。「作者はジェンダーと運命を主要テーマとして取り扱っている。ホルスト氏は二つの性の力関係とその含蓄する全てをテーマにし、偉大な才能と使命感でそれを探求している」

ホルスト氏は有名なデンマークのコラム二スト、テレビのジャーナリスト、そして売れっこの小説家でもある。彼女の小説は現代の女性、彼女達の新しい選択肢と古くからある問題が混在する複雑化した世の中、自由、愛などをテーマとしている。ホルスト氏の作品はドイツ語、オランダ語、スウェーデン語などに翻訳されている。

デンマークではホルスト氏は女性の権利と世界的な利益の活発な代弁者として知られており、また尊敬されている。彼女は、デンマークの家族計画協会委員会に携わっている。ホルスト氏はアフリカ、ラテン・アメリカ、アジアにおける女性問題についての話やコラムなどを含め記事を「フェイストゥーフェイス」キャンペーンのために書いた。

「私はこの賞をとったことで、社会が私の仕事を認めてくれたのだと考えている」とホルスト氏は述べた。「この賞をとることで女性の権利の主張のために仕ことを継続せねばという責任感がより強くなった」と述べた。

賞受賞者は特定の途上国での並外れた女性について詳細に記された本の著作にとりかかっている。「その話は女性の力強さに関するものです。それは積極的に自分と周りの人々の生活に変化をもたらそうという日々の努力です。しかし、それはまた人生の困難に立ち向かい尽力を続ける女性達の驚くべき可能性でもあります」とホルスト氏は述べた。

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国連人口基金とOPEC国際開発基金が中央アメリカとカリブ地域におけるHIV/AIDS予防対策を開始

2003年4月24日
国連人口基金、ニューヨーク本部

中央アメリカとカリブ地域におけるHIV/AIDS予防のための新しいプログラムが4月初旬、キューバのハバナにて正式に開始された。このプログラムは、 OPEC国際開発基金が320万米ドルを拠出し、西側諸国の中最もHIV/AIDS感染率が高い本地域における青少年の性感染症に対する意識向上を目的として国連人口基金が実施する。さらに青少年向けにジェンダーや文化的側面に配慮したセクシャル・ヘルス・ケアおよびリプロダクティブ・ヘルス・ケアを提供する。

このプログラムは2002年11月、国連人口基金とOPEC国際開発基金の間で合意された協定を追随するものであり、被援助国にはベリーズ、コスタ・リカ、グアテマラ、ガイアナ、ホンジュラス、セイント・ルシアが含まれる。ハバナでのプロジェクトの開始は、ラテン・アメリカとカリブの人々のための性感染症(STI)、HIV/AIDSに関する第二回会合と時を同じくして行われ、会合では国連人口基金の和気邦男事務局次長と、OPEC国際開発ウィーン支部のエドウィン・グチエレズ(Edwin Gutierrez)高官が出席し、スピーチを行った。

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