プレスリリース 2003年5月

3,400万人のフレンド・キャンペーン100万米ドルに達する

2003年5月1日
国連、ニューヨーク

草の根活動「3、400万人のフレンド・キャンペーン」の提案者は国連人口基金を支援するための資金が少額での寄付によって100万米ドルに達したと発表した。昨年7月に米国政府が国連人口基金への資金の拠出を停止したことによる国連人口基金の資金不足を補うために、10万人を超える米国人がキャンペーンに貢献した。

国連人口基金 事務局長のトラヤ・オベイド氏は「このキャンペーンは世界に変化を与える個人の力、そして米国人は全ての女性がもつ良質のヘルス・ケアを受ける権利、家族計画を立てる権利を支援していることを示している」と述べた。

国連人口基金はキャンペーンによって集められた寄付金を、主に女性の妊娠と出産の安全確保、HIV/AIDSの普及制御、病院への必需品装備、青少年や若者への支援、そして出産に長時間かかる難産が原因となる、フィステューラ(膣ろう)の予防と治療といった目的に運用する。

ニューメキシコ州の弁護士、ロイス・アブラハム(Lois Abraham)氏とカリフォルニア州の元フランス語教師でテニスコーチのジェーン・ロバーツ(Jane Roberts)氏という二人のキャンペーン提案者はお互い会ったことはないが、議会が国連人口基金に当てた3,400万ドルの拠出を米国政府が停止した時に同じ憤りの感情を共にした。ロバーツ氏は新聞に投書し、「民主主義が機能していない中での試みとして3、400万人の米国の方々、ひとり1米ドルずつ送ってくれないでしょうか?このキャンペーンでひどく間違ったことを正しましょう」と訴えた。アブラハム氏は40人の友達にメールを送り、それぞれ1米ドルずつ国連人口基金に寄付し、そのメールをさらに10人に回すように頼んだ。このようにして「3,400万人のフレンド・キャンペーン」は始まった。

アブラハム氏とロバーツ氏は、3,400万ドルは途方もなく大きな目標だと認めていたが、キャンペーンは始まったばかりだと考えていた。女性たちが「政治的ではなく、人道的問題」としてヨーロッパの人々にもキャンペーン活動を広め始めたのである。

国連財団の総裁ティモシー・ワース(Timothy Wirth)氏は「米国人はこのきわめて重要な国連人口基金の仕事と任務を支援していることは明白であり、我々は国連人口基金のさらなる貢献のために我々の資金を加えられることを嬉しく思う。我々はこのかつてない寄付運動に携わることができたことを誇りに思い、途上国の女性の妊娠と出産をより安全にするための国連人口基金の活動を全面的に支持する」と述べた。

キャンペーンについて

•毎日約200通の手紙がUNFPAに届き、そのほとんどは1人以上からの寄付。
•寄付金額は1ドルから2万5,000ドル(メイン州の匿名寄贈者)に及ぶ。
•4分の1以上の寄付はカリフォルニア州からで、引き続いてミネソタ州、ニューヨーク州、ワシントン州、マサチューセッツ州が続いている。
•アトランタにある虐待された女性の保護施設にいる1人の女性から2米ドルが送られてきた。1ドルは彼女自身からで、1ドルはお金をもっていない女性のために送った。
•メールキャンペーンはシェラクラブ(Sierra Club)、 全米野生生物連盟(National Wildlife Federation)、女性有権者同盟(the League of Women Voters)、 コモンコーズ(Common Cause)、米国大学婦人協会(American Association of University Women)などのグループによって広まった。

寄付金の使用例

•東ティモールにおいて、国連人口基金は国内に2カ所しかない緊急産科ケアに対応できる病院に無線を備えつけ、医者が呼び出しにいつでも応じられるようにする。さらに助産婦が遠距離にいる女性もケアできるように80のオートバイを支給する。
•ルワンダにおいて、国連人口基金は病院へ女性を運ぶための救急車を支給し、クリニックにHIV/AIDSテスト用具一式を支給する。
•エリトリアにおいて、国連人口基金は高い妊産婦死亡の発生率を減少させるために1,000人のヘルス・アシスタントに緊急産科ケアの訓練を実施する。
•モンゴルにおいて、国連人口基金は全国的規模で若者・男性・女性に対して、現代の避妊方法の情報を提供する。多くの人々は避妊を伝統的手段に頼り、現代の避妊方法は入手・購入しやすく、確実であるということを知らない。

100万ドル集まった寄付金の半分はまず、産科系障害のフィステューラに焦点をあてる。幸運にもフィステューラは予防可能であり、治療可能である。国連人口基金は資金を6カ国で医者の訓練、病院への用具支給、そしてフィステューラに苦しむ女性の治療にあてる。基金はさらに7カ国で、問題の程度と病院の外科手術を行う能力と手術後のケアをする能力を計るためにニーズ・アセスメントを行う。フィステューラの女性を治療するための手術の費用は350米ドルほどで済み、90%以上が効果的な成果をあげることができる。

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フリータウンで紛争被害者の女性、保護を受ける

2003年5月6日
ガーナ、アクラ

フリータウン郊外の、雨ざらしになった赤土の道をあがった所に、女性たちが家と呼んでいる間に合わせのシェルターがある。そのうちの一人、19才のカジジャ・バー(Khadija Bah)は言う。「私はずいぶん前にこの場所を見つけました。ひどい生活を送っていたところで、ジュリアナおばさんに出会ったのです」

「ジュリアナおばさん」というのは、1997年にウィメン・イン・クライシス(Women in Crisis)というプロジェクトを立ち上げた福音派宣教師のジュリアナ・コンテ (Juliana Konteh) 氏(42)のこと。「とある売春宿で女性達に会って、助けてあげようと決心したのです。彼女たちには食料、衣服、保護と暖かい心づくしが必要でした。」

現在、主にシエラレオネの激しい内戦の被害を受けた400人ほどの女性および少女たちがこの丘の家で保護を受けている。カジジャはまだ10代だが、その年代とは思えないような体験をしてきた。目の前で両親を殺害され、夫の前でレイプされ、その直後に夫も処刑された。その後、カジジャによると反政府主義者に拉致され、森の中で彼らの妻として身の回りの世話をさせられていた。

10年以上続いた戦争で、この緑豊かな海沿いの国とその国民は、深く傷ついている。概算によると、6万人もの人々が殺害され、数千人もの人々が故意に不具にされた。また、紛争の間、レイプや性的虐待も広く行われていた。3人に1人は強制的に住居を追い出されており、その多くはカジジャのようにフリータウンを目指していった。

今日、フリータウンは生活を立て直そうとする人々で人口過密状態である。少女や女性たちもたくさんおり、戦争で家族を失い、必死で生き延びようとしている。その多くが性産業に走るが、HIV/AIDSが増加する中、そのような生活は命取りとなることもある。

このウィメン・イン・クライシス・プロジェクトはカジジャのように頼るつてのない人々に生活のすべを提供している。国連人口基金は2001年から各種サービスの支援を行ってきた。気軽に立ち寄れるセンターでは、カウンセリングやトレーニングを行い、クリニックでは性感染症の予防や治療を行っている。

丘にある女性たちの家から車で少し行ったところに、完成間際の新築のビルが建っている。その3階立てのセメントブロックの建物は、女性たちが布地の絞り染めや仕立て、美容師などの技術を身につける新しい職業訓練センターである。クリニックも併設される予定で、既に保健省が複数の看護師の配属を決めている。建築を完成させ、現在ボランティアで教えている教師たちに給料を支払うためには、追加の資金が必要である。

「このプロジェクトは『無限大といえるニーズの一つ』を満たしたに過ぎないが、こういった試みがうまくいくのだということを示してくれた」と国連人口基金シエラレオネ代表のマムドゥ・ディアロ (Mamadou Diallo) 氏は述べた。

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国連人口基金からリプロダクティブ・ヘルスの援助物資到着(モースル)

2003年5月12日
国連、ニューヨーク

先週船便により、要求度の高いリプロダクティブ・ヘルス物資と医療品が、イラク北部の都市モースルに到着した。

清潔な緊急分娩ケア用品、避妊具、必須医薬品やその他の医療用品などの救援物資は国連人口基金(UNFPA)により支給されたもので、輸血や血液検査のための用具も含まれている。これらの物資は、今後3カ月にわたって約40万の人々を対象に支給される。

物資は、国連児童基金(UNICEF)のトラックでシリアから運ばれ、モースルで「国境なき医師団」(国連人口基金のイラクでの主要な保健分野のパートナー)の代表が受け取った。「医師団」代表はこの救援物資をモースル市内や北方周辺都市の病院、診療所や保健施設などに配布する予定である。国連人口基金は、今後バグダッドを含む他の都市にも物資が確保できるように準備を進めている。

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国連人口基金とそのパートナーがパキスタンにおいて家族計画の推進を拡大

2003年5月22日
国連、ニューヨーク

国連人口基金(UNFPA)とその活動パートナーは、パキスタンにおける高い妊産婦死亡率を下げ人々の家族計画への需要に応えるため、今後5年間でリプロダクティブ・ヘルス・サービスの提供の飛躍的な拡大を目指すことに合意した。パキスタンの母親達の命を救い、人口増加を安定させることを狙いとする本合意書は、今月初旬パキスタン政府立会いの下、イスラマバードにて調印された。この5年計画に国連人口基金は総額1,800万ドルを避妊具の調達のために支援、この内800万ドルは自らの基金から、1,000万ドルは英国政府の国際開発部門からの拠出である。さらに、米国国際開発機関(USAID)が避妊具の購入とサービスのために5,000万ドルを出資している。パキスタン政府は毎年700万ドルを避妊具調達に活用する予定。

国連人口基金は避妊具の国際調達を一手に引き受ける他、国内に点在する公共保健センターへの避妊具配給等(特に避妊具の供給が不足している地方を中心に)への技術支援を行う。パキスタンにおける避妊具の使用は緩やかな伸びが続く期間を過ぎ、最近になって増え始め、現在28%の出産可能時期にいる女性が現代的な家族計画の方式を実行している。しかし、家族計画サービスが受けられる状態でさえあればもっと多くのカップルが家族計画を実施すると見られている。パキスタン政府の人口政策は自発的な避妊具使用の奨励により2007年までに家族計画を実施するカップルを40%から50%に増やそうとしている。

パキスタンは世界で高い人口増加率を示す国の1つである。1950年以来人口は3倍以上の1,535万人にのぼり、2050年には3,500万人になる見込みである。平均的な家族の構成人数は下がったが、未だに1人の女性が5人以上の子供を出産し、妊産婦の死亡率も高いままである

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