プレスリリース 2004年3月

国連人口基金 国際ポスターコンテストの入賞者決まる

2004年3月5日
国連、ニューヨーク

国連人口基金(UNFPA)が開催した国際ポスターコンテスト2003に世界40カ国以上から若手芸術家たちが数多く参加した。この日、各国での選考を経て国連人口基金本部に提出され4つの年齢別カテゴリーに分類された160以上の作品の中から最優秀作品が選出された。最優秀作品賞は、タイのサンティ・ニウンカムさん(Santi Niumkam)に与えられた。彼は16歳から19歳の部においても第1位を受賞している。

1992年以来、国連人口基金は人口問題及び開発問題に関する意の啓蒙や理解向上を目的として、毎年特定のテーマを設けてポスターコンテストを主催している。2003年のテーマは、性教育に関し大人が重要な情報源・指導者となりうる協力的な地域社会の構築に焦点を当てた「思春期のリプロダクティブ・ヘルス」であった。ポスター応募の製作者達には、若者と大人がともにリプロダクティブ・ヘルスについて話し合ったり、地域の会合に共に参加したり、若者を快く迎え入れる地域の診療所を訪れる、という情景の描写が求められていた。

プログラム実施国や資金拠出国にある国連人口基金現地事務所、国連広報センターやパートナーNGOの協力により、国内ポスターコンテストが40カ国以上もの場所で開催されている。それぞれの国内コンテストで優勝した作品は国際レベルでの審査にかけられ、その作品の独創性、創造性、メッセージ性を基準に優秀作品が選出されるのである。

◦10歳から12歳の部門
第1位:パヌポン・ティアプラソンさん(Phanupong Tiaprasong)、タイ
第2位:オリエル・ローズ・リューベンさん(Oriel Rose Reuben)、南アフリカ
第3位:サジャン・S・コタイさん(Saajan S. Chotai)、ケニア
◦13歳から15歳の部門
第1位:マルコ・サンチェスさん(Marco Rodrigo Vazquez Sanchez)、ニカラグア
第2位:D.アタパトゥーさん(D. Chathurika Wijewickrama Aptapattu)、スリランカ
第3位:B.バッティメさん(B. Batchimeg)、モンゴル
◦16歳から19歳の部門
第1位:サンティ・ニウンカムさん(Santi Niumkam)、タイ
第2位:リー・チン・エさん(Lee Chin Yee)、マレーシア
第3位:シアボナ・ノザさん(Siyabonga Khoza)、南アフリカ
◦20歳から24歳の部門
第1位:スロソさん(Suroso)、インドネシア
第2位:マグ・ザ・ニ・チュンさん(Maung Zar Ni Tun)、ミャンマー
第3位:ペニン・ムグレ・ジョロジェさん(Peninnah Mugure Njoroge)、ケニア
国際レベルの審査に提出された作品の作者全員に対しては賞状が、そのうち特に優秀賞の受賞者に対しては賞品として画材が賞状と共に送られることになっている。

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国際女性の日~7つの国連機関がパレスチナ女性の保健・生活環境への懸念を表明~

2004年3月8日
パレスチナ、ラファ

パレスチナ女性の医療サービス、教育、食糧及び職業へのアクセスを含めた生活環境は、移住規制、軍事行動及び住宅の破壊による深刻な被害を受けており、特にラファ地区においては、女性を含めた1万人ものパレスチナ人がホームレスとなっている。

「世界中の女性が国際女性の日を祝っている今日この日にも、パレスチナの女性は相変わらず、人間的生活を営むうえでの基礎的ニーズがもはや保障も保護もされないという苦難に耐え続けている。」と国連児童基金(UNICEF)ヨルダン川西岸・ガザ地区特別代表のデビッド・バッシオーニ(David S. Bassiouni)氏は語る。

現下の紛争は、以下の影響をもたらしている。

•自宅出産比率が8.2%(反イスラエル抗争以前2002年の値)から14%へ上昇
•母親の出産後ケアサービス受給率が95.6%(同2002年の値)から82.4%へ低下
•2002年以降、軍事検問所で出産をした妊産婦52名
•2000年9月から2002年12月までの間に、軍事的検問所での妊産婦死亡数19件および新生児死亡数29件
•母親の37.9%が、保健サービスへのアクセスが困難になったと報告。これらの母親のうち、その困難化の原因として、44.3%がイスラエルによる包囲と外出禁止令を挙げ、27.9%が保健サービスを受けるためのお金がないことと答えた。
こうした状況から、ヨルダン川西岸・ガザ地区で活動する7つの国連機関(UNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関、UNFPA=国連人口基金、 UNICEF=国連児童基金、OCHA=国連人道問題調整事務所、WHO=世界保健機関、WFP=世界食糧計画、UNDP=国連開発計画)が、共同で懸念を表明した。これらの国連機関は、当紛争の両サイドどちらにも、パレスチナ女性の置かれた状況を改善する義務と責任があると信じている。こうした認識に基づいて当国連機関は以下を要望するものである。

•イスラエル政府に対しては、保健サービス、教育、雇用、食糧その他の基礎的物資への安全で公平なアクセスの提供を図ること
•パレスチナ暫定自治政府に対しては、あらゆる基礎サービスの継続的向上を図ること
•国際社会に対しては、全てのアクターが、女性を含む市民保護に関する国際人道法の規定を遵守するよう呼び掛けること

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会議にてリプロダクティブ・ヘルスと文化との接点が問われる

2004年3月9日
オランダ、アムステルダム

オランダのアグネス・ヴァン・アルデンヌ(Agnes van Ardenne)開発協力大臣とトラヤ・オベイド国連人口基金(UNFPA)事務局長は、「文化や宗教とリプロダクティブ/セクシュアル・ヘルス/ライツの関係にまつわる沈黙とタブーを破く」と誓い、「この重要な問題に対して恒常的な対話を始める」ことを約束して、当地で行われた国際会議「カイロ会議とその後:リプロダクティブヘルスと文化」を締め括った。

3月8日の国際女性の日(International Women’s Day)を記念してオランダ政府と国連人口基金共催で開かれたこの会議には、世界中から100人以上の専門家が参加した。1994年にカイロにて行われた国際人口開発会議(ICPD)から10年が経ち、その間、進歩は見られたものの、依然として取り組まなければならない課題が多いという点に参加者の合意がみられた。特に、このアムステルダム会議の参加者が強い関心を寄せたテーマは、文化とリプロダクティブ・ライツの相関性についてであった。

3日間に渡るこの会議の開会に際して、オベイドは「我々の考え方、つまり言説を変えなければならない。議論の焦点を文化の『制約』面にばかり当てるのではなく、変化をもたらし得る文化の『有望な』側面(positive powers)を発見すること」が必要であると強調した。また、この会議が「真に勇敢、率直、正直、そして多分に建設的な対話」の進展ための第一歩となることを望むと付け加えた。このような対話を促進するためにオランダ政府は、多様な意見や成功事例を共有できる常設フォーラムの提供をめざしてオンラインネットワークを設立するとアルデンヌ氏は話した。

アルデンヌ氏とオベイドにより共同発表された最終声明の中で、両氏は各国政府に対し「リプロダクティブ/セクシュアル・ヘルス/ライツとHIV/エイズの蔓延予防に取り組むよう、政治的・財政的コミットメントを倍増すること」、男女ともに「より多くの人が一刻も早く質の高い基礎教育にアクセスできるよう保障すること」、そして「ジェンダーに基づく暴力を撲滅すること」を要請した。

「いかなる文化においても女性性器切除(FGC)など女性と女児の人権と尊厳を否定するいかなる暴力も認めてはならない。」と二人は強調し、「若者には性教育やリプロダクティブ・ヘルス・サービスを含む情報を得る権利がある」ことをこの声明の中で改めて確認した。

この両リーダーは「リプロダクティブ/セクシュアル・ヘルス/ライツは全ての人の問題である」とし、「従って、我々はこれらの重要なグローバル課題に取り組むためのリーダーシップを確立し強化できるよう、宗教的・政治的指導者、伝統的指導者、医療従事者、企業、市民社会などとの包括的連携をさらに拡大していきたい」と結論付けた。

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中南米諸国がリプロダクティブ・ヘルス合意を再確認

2004年3月11日
チリ、サンチアゴ

ラテンアメリカとカリブ地域の国々は、ほぼ満場一致で、10年前にカイロで採択された人口とリプロダクティブヘルスに関する行動計画(ICPD行動計画)を再確認した。

貧困撲滅と家族計画、安全な母性(Safe Motherhood)及びHIV/エイズ予防サービスへのアクセス向上とを関連づけた同会議での宣言を承認しないでいる唯一の国は、米国である。

当地域40カ国から300人以上の政府代表及び開発パートナーがチリのサンチアゴ市に集い、実施期間を1994年から20年間と定めたICPD行動計画の進捗状況に対する2日間の評価を行った。当地域の所管省庁事務官による人口と開発に関するアドホック会議がラテンアメリカ・カリブ地域社会経済委員会(ECLAC)の本部で開催されたのである。

同宣言は、各国の政府に対し、貧困削減計画のなかにリプロダクティブヘルス・サービスを含め、その努力を強化することを強く要請している。他方、ICPD 行動計画の実施が、2000年9月のミレニアム開発目標などの、国際的に同意された開発目標の達成の為に必要不可欠であることを確認した。

米国はHIV/エイズ、思春期及び中絶に関する見解の違いを理由に、同宣言から一歩引いた態度を示している。米国の代表は、この宣言に禁欲主義に関する言及がないことに関して特に遺憾の意を表明した。また彼女は、同宣言が、ICPD行動計画のなかの、思春期若者の権利と両親の役割と責任との関連を述べている部分を無視しているとも付け加えている。

米国の代表は、米国政府は、国連会議の議事録や文書には中絶を促進・支援するかのようないかなる内容も記載されるべきではないということを強調し、ICPD行動計画の採択時及びICPD+5で複数の政府代表によって表明された危惧に同意すると述べた。

しかしながら、1994年及び1999年に危惧を表明した9カ国は、本会議での宣言には参加し、同宣言での政策提案を支援する旨を表明している。例えばニカラグアの代表は、ニカラグア政府は「ICPD行動計画を最重要課題へのツール、国際社会の合意の産物であると捉えており、主要目標を経済成長と貧困削減に置いている本国は、政策・法律の策定の際には同計画を参照してきた」と述べた。

エクアドルの代表は、「少年、少女、思春期の若者が、身体的、精神的、文化的、個人的、性的尊厳を守る権利を有することを確認する」と発言した。

政府組織、非政府組織及び若者グループから、今日の宣言を支援する演説が全部で約50件、行われた。思春期若者の権利と、彼らの人生を守る情報やサービスへのアクセス向上が本会議での主要テーマであった。

ジャマイカ政府代表は、「ジャマイカ政府は思春期若者向けのセクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス/サービスの重要性を考慮し、その充足を目指してサービス向上に努めてきた」と述べた。

26カ国を代表して、19歳になる若者グループのメンバーが未達成公約について発言した。「(カイロで)大人の男性・女性によって、若者がセクシャル/リプロダクティブ・ヘルス/サービスにアクセスできるべきであると決議があったにもかかわらず、多くの若者はコンドームの使用が自らの命を救うかもしれないということを未だに知らないでいる。」「我々は今日この会議に出席している政府の代表者に対し、我々があなた方の席に座って正しい決定を下す立場となるまで後10年、我々に待ちぼうけを食わせることを望まない。カイロを再確認し、進展すべきだ!」

同宣言は、ラテンアメリカ及びカリブ地域諸国に対し、基本的サービスおよび包括的なリプロダクティブヘルスケアを提供することで、妊産婦死亡率、幼児死亡率及び疾病を削減するための努力を更に努力を倍加することを求めている。

各国には、セクシャル/リプロダクティブ・ヘルス/ライツの枠組みのなかで、性感染症、特にHIV/エイズを予防・治療する努力を拡大してゆくことが求められる。各国政府は、若い男性、女性が自らがHIV感染を予防出来るように、情報、教育、及びサービスへのアクセスを保障するべきである。また同宣言は、各国政府がHIV/エイズ患者のプライバシーや守秘義務を尊重しつつも、可能な場合には、それらの人への無料の治療を提供するべきであるとも追記している。

各国代表はまた、各国政府が可能な限り広範囲の家族計画、特に、最貧困層、先住民族、および周縁化された社会グループ及び民族グループに対して普遍的アクセスを保障することに同意した。

同会議での宣言によれば、女性や少女への暴力、特に性的暴力・虐待を予防・撲滅するための努力も強化されるべきである。

このサンチアゴでの会議は、一連のICPD実施の中間時点での地域別評価の一つである。この会議での成果は3月22-26日の国連人口開発委員会へのインプットとなる。また、6月29-30日のプエルトリコ、サン・フアン市での人口と開発に関するアドホック委員会にも提出される予定である。

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カイロ合意での拠出額未達成が世界の貧困削減・開発目標の達成を妨げる、と国連人口基金が警告

2004年3月22日
国連、ニューヨーク

国連人口基金(UNFPA)は、1994年にカイロでの国際人口・開発会議で採択された20年間の行動計画を十分に実行させるための資金が不足していることが、妊産婦死亡、幼児死亡、そしてエイズ関連の死亡数の実質的増大を招くだろうと警鐘を鳴らしている。資金不足はまた、貧困国における貧困削減と開発への進歩を妨げる恐れがある。

カイロにおいて先進国は、家族計画を含むリプロダクティブ・ヘルス分野に対して、2005年までに年間61億ドルを拠出することに同意した。しかし、 2003年度で約31億ドルの拠出にとどまっており、目標とは30億ドルほどの開きがある。途上国では、国家目標である約124億ドルの予算のうち、昨年度は117億ドルの動員・拠出にとどまっている。カイロ合意が先進国・途上国双方に対して定めた拠出金額目標は2005年までに185億ドルであったがこれは未だに達成されていない。

「毎年、軍事費に8000億ドルから1兆ドルを拠出しているこの世界が、一日分の軍事費より少し多い程度の金額を、このカイロ目標への30億ドルの外部資金不足の解消に充て、開発途上国の何百万もの女性と家族の生活を保護・向上させることは出来るはずである」と国連人口基金事務局長トラヤ・オベイドは述べた。「貧困削減と開発における中心的課題である、人口とリプロダクティブ・ヘルス分野に対しては、十分な資金提供がなされなければならない。この資金不足が解消されない限り、世界のミレニアム開発目標(MDGs)のどの項目も達成されることはない。過去に達成されてきた進歩でさえ、無駄になる恐れがある。」

オベイドは、20年計画であるカイロ行動計画の前半10年間におよぶ進捗状況評価のために、今週、ニューヨークで国連人口開発委員会が開催されるにあたって、この資金ギャップに対する注意を喚起している。行動計画への拠出状況は同委員会の論点の一つとなる。参加国はまた、カイロでの勧告をうけて実行してきたそれぞれの経験を共有する。

1994年9月13日に179カ国の合意で採択されたカイロ行動計画は、世界人口の安定化が開発に多大に貢献し、また人口増加の減速化によって、地域社会が貧困との闘いや女性の健康の飛躍的向上に向けてより多くの時間を割くことができるという、各国の見解を反映したものである。

行動計画はまた、基本的医療システムを通じてリプロダクティブ・ヘルスへのアクセスを可能にすること、個人やカップルが自身のリプロダクティブ・ニーズを満たすことを支援すること、妊産婦死亡、HIV/エイズ、望まない妊娠を予防すること、誰もが家族計画サービスにアクセスできるようにすること、平均寿命の向上、ヘルスケアの質の向上、を各国に呼びかけている。

「カイロ行動計画の採択からの10年間は、大きな進展のひとつであった。」とオベイドは語った。「大部分の途上国で今日生まれる少女の前には、彼女の10年前に生まれた姉と比べて、よい展望が広がっています。就学率の増加、死亡率の減少、平均寿命の向上、自身の出産数と出産間隔を自ら選択する女性・カップルの増加等であり、また、多くの国がHIV/AIDSに対処するためのさらなる一歩を踏み出している。」

「しかし、バラ色のメガネのみを通して見るべきでない。」と彼女は警告する。「現実には、このような進展は公平に訪れない。カイロ行動計画の中間地点にある今、残りの10年間で目標を達成するためには、我々はマラソンランナーのような強靭さと持続力を持たなければならない。」

「そのような強靭さと持続力を呼び起こすことが可能である、と信じ得る根拠がある。」カイロ合意への各国支援の緊要性を言外に含めながら、オベイドは付け加えた。「というのは、世界中で圧倒的多数の国々が自らの政策にカイロ指針を取り入れているからだ。政府や市民はカイロ行動計画への強い支持を表明し、再確認している。バンコクからポート・オブ・スペインまで、あるいはジュネーブからサンチアゴにいたるまで、このメッセージは大きくはっきりと伝えられている。我々はカイロ指針を必要としているし、また(その実効性を)信じているのだ。」

オベイドは、国連総会における危機意識を引き合いにして、今こそがカイロ行動計画の合意事項をより精力的に実行するべき時であると言う。なぜならば、国際社会の行動が個人の自由な選択を可能にするのであって、そのことが、出産時の女性の死亡を減少させ得るか、そして2050年の世界人口が89億人になるか 106億人になるかを左右するのである。

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途上国と欧州連合がミレニアム開発目標の達成へ向けて、カイロ会議の合意を再確認~国連人口基金の活動は開発に貢献している、と途上国~

2004年3月22日
国連、ニューヨーク

1994年の国際人口開発会議(ICPD)で合意された行動計画の理念、目的、目標に対し、途上国と欧州連合(EU)は再び強いコミットメントを表明した。

3月22日から26日に国連本部にて開催されている人口開発委員会の初日である本日、160カ国を代表してG-77(Group of 77[1])とEUがこの意志を発表した。今委員会では、20年に渡る実施期間のちょうど中間点にあたるカイロ行動計画の進捗状況について話し合っている。いくつか他の政府代表団も同様の見解を以下のように個別に表明している。

カイロ行動計画を再確認した他、「途上国はカイロにて採択された目標が行動に移され、ミレニアム開発目標に多大なる貢献することを目指している」、とカタール政府代表のスルタン・アルマムード氏(Sultan Al-Mahmoud)がG-77を代表して述べた。134カ国を代表するG-77は国連における最大の途上国連合なのである。

「G-77各国はミレニアム開発目標を実現するための重要な開発戦略であるため、行動計画の財源目標が達成されるよう願っている」とアルマムード氏。

同氏は、カイロ行動計画の実施に向けて様々な取り組みがなされてきたが未だ課題は多い、と述べ、「依然として多くの国では出生率や死亡率が高く、一方で HIV/エイズの問題も深刻である」と続けた。「また、都市人口の急速な増加など、人口の国際・国内移動に伴う問題も開発の取り組みを脅かしている。」

国連人口基金についてG-77は「国連人口基金の、特に途上国における、活動はICPDとその行動計画の目標や理念を実現させるために大変重要な役割を果たしてきた。その結果、国連人口基金の取り組みは我々が共同で目指しているミレニアム開発目標、ひいては開発全般の目標達成に貢献している。」

EUと加盟申請国の10カ国を代表して、アイルランド代表のトム・ムーニー氏(Tom Mooney)は、カイロ行動計画とミレニアム開発目標を実現するには資金増加が不可欠である、と述べた。

「ICPDとICPD+5の目標が達成されなければミレニアム開発目標を達成できない」とムーニー氏は警告した。「人口問題やセクシャル/リプロダクティブ・ヘルス/ライツはミレニアム開発目標の達成を左右する重要なファクターである。」ちなみにICPD+5とはICPDから5年が経過した1999年6月-7月間に開催され、カイロ行動計画の実施状況を評価した国連特別総会の名称である。

続いてムーニー氏は「人口の変化は社会・経済開発に影響を与え、急速な人口増加は貧困削減にとって障害となり女性はもちろん子供・男性のエンパワーメントをも妨げてしまう。」とし、「貧困はICPD目標の達成なくして撲滅できない。」と述べた。

国連後発発展途上国事務所(the United Nations office for least developed countries: LDCs)代表も同意を表明した。

「2004年の後発発展途上国人口は7億3600万人であった」と後発開発途上諸国担当高等代表(OHRLLS:High Representative for the Least Developed Countries, Landlocked Developing Countries and Small Island Developing States)のアンワルル・カリム・チョウドリー氏(Anwarul Karim Chowdhury)は述べた。「2015年までにその人口は9億4200万人に達すると推測されている。つまり、現時点から、ミレニアム開発目標の目標年である2015年の間に、後発発展途上国において2億600万人が新た加わることになる。」

「その約2億人強が増えるだけで、後発発展途上国はミレニアム開発目標の達成が困難になるのだ」とチョウドリー氏は強調した。

[1] The Group of 77 (G-77) was established on 15 June 1964 by seventy-seven developing countries signatories of the "Joint Declaration of the Seventy-Seven Countries" issued at the end of the first session of the United Nations Conference on Trade and Development (UNCTAD) in Geneva.

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国連人口基金の緊急支援、空輸にてハイチへ

2004年3月26日
ハイチ、ポルトープランス

国連人口基金(UNFPA)の緊急医療物資が空輸によりハイチの首都、ポルトープランスへ届けられた。この支援物資には、安全な出産のための医薬品や器具、レイプや性感染症の治療用具が含まれており、これらは、数週間も続く内紛によって破壊・略奪されたハイチの保健医療体制や増加している性的暴力に対応するため緊急に必要となったものである。

25日に空輸で到着した支援物資は、数週間に渡る内紛下で略奪された緊急産科器具や診療所・病院の機材を含む。国連人口基金は国連児童基金(UNICEF)と全米保健機構(Pan American Health Organization・PAHO)と共に、支援物資の配布に当たる予定。紛争が勃発した当初からこの3機関は妊産婦死亡を最小限に留めるため協力し、支援に当たってきた。

また、国連人口基金は性的暴力の被害者に対する医薬品やサービス、そして性感染症の予防及び治療の提供に焦点を当てている。

国連人口基金ハイチ代表のヘルナンド・クラヴィヨ氏(Hernando Clavijo)によると、性的暴力は女性に対し身体的・精神的トラウマを負わせるだけではなく、ハイチのHIV/AIDSの感染率を高める危険性があるため、深刻な問題となっている。ハイチでは人口の4.5%がHIV/AIDSに感染しており、これは南北アメリカの中で最も高い値である。

国連人口基金、UNICEFとPAHOは、主に性的暴力の被害にあった女性が保健医療サービスを利用するよう、共同で『情報交換戦略』(a joint communications strategy)を展開している。HIV予防において、国連人口基金は在庫保有分のコンドームを配布し、今後の供給を満たすよう補給も行う。

国連人口基金は3月9日に発表された国連機関の復旧支援計画(Flash Appeal)[1]の保健医療分野を担当している。UNAIDSと国連人口基金は、この先6ヶ月の緊急リプロダクティブヘルス・ニーズを満たすため、ドナーに対し240万ドルを要請している。

[1] http://www.un.org/News/Press/docs/2004/iha878.doc.htm

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