プレスリリース 2005年5月

「地方公共団体が、アラブ地域の若者のエンパワーメントにおいて重要な役割を担っています」とオベイド事務局長語る。

2005年5月17日
アラブ首長国連邦、ドバイ

「アラブの人口の過半数を構成している若者は、地方および国家当局が投資すべき、貴重な機会と新しいエネルギーと重要な富の象徴です。」と国連事務次長であり国連人口基金(UNFPA)事務局長のトラヤ・オベイド氏は語った。

オベイド氏の発言は、ドバイで月曜日(16日)から開催された「中東・北アフリカ地域における現代の子どもと若者-教育における優先順位の検討-」という地域的会議の基調講演で述べられたものである。この会議は、中東・北アフリカ地域における現代の子供と若者に関する一連の会議の第3回目となる。

「アラブ地域の法律において、若者が基本的な教育を受ける権利はジェンダーを問わないとされていますが、高等教育を受ける若い男性と若い女性との格差は進んでいます。開発における重要な障壁である非識字率は、特に若い女性の間で増え続けており、かなり多くのアラブ女性はいまだ文字を読むことができません。このような状況は、国民所得が低く、出生率が高い国で見られます。」

「ほとんどの若者は都市に住んでいるため、地方公共団体は、地方ごとの問題に取り組むために、若者たちが何を欲しているのかを理解した上で地方行政メカニズムに取り入れるべきです。」オベイド氏は、地方公共団体に対し、若者を視野に取り込むよう、一連の提言を示した。

「若者の学校中退数が増加し続けている現状に対応し、地方の委員会は、教育カリキュラムの更新、および学校を教育機関やコミュニティセンターとして機能させて若者の生活スキルを向上させるために、多くの投資をすべきではないでしょうか。」

「アラブ世界の文化的・社会的構造は危険で無責任な性的行為を制裁するものではなく、若者がより多くの情報と、より安全な理解を得るためのカウンセリングが不可欠です。従って、地方公共団体は、きちんとしたリプロダクティブ・ヘルスの文化と責任ある行為を育むために中心的役割を果たすべきです。」

オベイド氏は、若者に影響を与えているアラブ地域における人口転換の展望についても触れた。また、1994年カイロでの国際人口・開発会議は、全段階におけるジェンダー的差別撤廃の重要性、とりわけ十分な教育を受ける権利を強調していることを指摘した。

この会議は、児童保護イニシアティブ(the Child Protection Initiative)、メッドチャイルド(Med Child)、国連人口基金の協力を受け、ドバイの自治体、アラブ都市開発研究所 (Arab Urban Development Institute)、世界銀行が主催した。

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「アフリカの立法者は、エイズ、病気、貧困による死亡から大陸を救うために尽力すべき」とオベイド国連人口基金事務局長の訴え

2005年5月18日
チャド、ンジャメナ

本日、国連人口基金事務局長のトラヤ・オベイド国連事務次長は、アフリカ諸国の国会議長と指導者に、生命を救うための人口とリプロダクティブ・ヘルス・プログラムを実行することによって、アフリカの何百万もの人々がHIV/エイズ、貧困、病気により死亡することを食い止めるための更なる資金を確約すべきである、と訴えの中で述べた。

「より大きな関心と資金が人口とリプロダクティブ・ヘルスに傾注されなければ、貧困の削減、妊産婦保健の改善、子供の死亡率削減、HIV/エイズの蔓延を減少に転じさせること、女性のエンパワーメントとジェンダーの平等の促進、そして持続可能な開発の増進に我々は失敗してしまうでしょう」と、今週チャド共和国で開かれた、人口と開発の問題に関するアフリカ諸国の国会議長会議でオベイド氏は述べた。

「今日アフリカ全体が直面する最大の人口問題はHIV/エイズと乳児、子ども、妊産婦の高い死亡率、高出生率、そして高い人口成長率に関する問題です。」とオベイド氏は述べた。「妊産婦死亡率ほど、富裕国と貧困国の間で大きな格差を示す健康指標は存在しません。妊産婦の健康が貧弱であることは、いまだにアフリカにおける女性の死亡や身体障害の主要な原因なのです。」

過去30年に渡って、アフリカの人口は4億1600万人から9億600万人へと増加してきた。国連の予測によれば、仮に出生率が低下し続けるとしても、 2050年までにその人口は19億人へと倍増するという。しかし出生率が変化しないならば、アフリカの人口は2050年までに31億人に達する見込みである。

オベイド氏が言う過去10年における人口政策の最も重要な発展は、人口の急激な成長を鈍化させる政策を実行してきたアフリカ政府の数である。30年前には、アフリカの政府の25パーセントしか人口増加に取り組む政策をもっていなかった。今日では、その数字は75パーセントにまで跳ね上がっている。

「必要なことは、人々の生活状態を改善し、妊産婦および子どもの死亡率を低下させ、エイズと戦い、子どもと女性の地位を擁護するために妥協をしないことです。」とチャド共和国大統領イドリス・デビは代表団への演説で述べた。「国会レベルの団結、特に南北をつなげるようなものは、先進国が自らの貢献を増加させ、公約を遵守するために重要な役割を果たすことが出来ます。」

国連人口基金によって実施されたグローバル・サーベイによると、アフリカの国々のほとんどは国家的エイズ戦略も採択し、そして多くの国々が最も高い感染リスクにさらされているグループにも手を差し伸べることに成功してきた。

しかしサーベイでは、リプロダクティブ・ヘルスとHIV/エイズのサービス間の連携を更に強くする必要性や、女性と女子に特有の要求に一層完全に取り組む必要性が明らかになった。家族計画、リプロダクティブ・ヘルス、HIV/エイズ政策とプログラムの連携は、最終的には命を救い、効果的な対応を増大させるであろう、と彼女は述べた。

多くの国々が報告するように、HIV/エイズは国家開発政策の有効な実施に対する、主な障害になっており、社会経済開発を数十年分も逆行させた。特に重要なものの中では、若い女性の間でのHIV感染の劇的な増加がある。彼女らはアフリカにおける15歳から24歳までのHIV/エイズと共に暮らす人々の4分の3をも占めている。

「HIVの感染が女性化するにつれて、若い人々も深刻な打撃を受けつつもあります。これは彼らに必要な情報とサービスが十分になされていないことを示す傾向です。」とオベイド氏は述べた。「痛いほど明らかなこととして、性に関して沈黙をする文化においては、行動の必要性を明確に認識していたとしても、若い人々をとてつもなく大きなリスクにさらしてしまいます。」

ミレニアム開発目標を達成するためには、既存の計画、法律、政策、戦略を具体的な行動へと移すことが必要である、とオベイド氏は強調した。具体的には、医療制度を強化し、付加的な医療ケアの提供者についてはそのケアの質を改善するために訓練されなければならない。更に、避妊薬やコンドーム、そして他のリプロダクティブ・ヘルス物資の安定した供給がなされる必要がある。リプロダクティブ・ヘルスとHIV/エイズのサービス間の連携は、特に女性と若い人々に対しては、強化されるべきである。最後に、各国政府は、貧困層と社会の周辺に置かれている人々に手を差し伸べなければならない。

「必要に見合った対応を結集させるときが来た。創造性と政治意志が至急必要とされている」とオベイド氏は述べた。「我々は何百万ものアフリカの人々がエイズで死んでいくのを傍観していることは出来ない。家族やコミュニティが貧困や病気で打ちのめされてしまうのを黙って見ているわけにはいかない。機会を探し求め、そしてほぼ何も得られなかった若い人々に対して、見て見ぬ振りをすることはできない。我々は指導者として責任を有するのである。」

木曜日、38カ国からの代表者たちがンジャメナ宣言を採択した。その中で、参加者はミレニアム開発目標の達成に向けた進展、特には妊産婦保健の改善に関連したもの、子どもの死亡率削減、ジェンダーの平等の促進、HIV/エイズの蔓延防止や貧困の根絶を測る目安として、セクシュアル、リプロダクティブ・ヘルスの完全普及を2015年までに実現するよう最大限の努力をすることを誓った。宣言は9月にニューヨークで行われる国会議長会議総会で提示されることになっている。

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メディア報告:HIV/エイズに関する国連特別総会から4年、世界はエイズ克服に向けて成果と問題を再考している。

2005年5月26日
国連、ニューヨーク

2001年6月、HIV/エイズ国連特別総会(UNGASS)において、エイズは将来の世代に対する最大の脅威であると認識された。それを受けて、各国政府は、感染者、エイズが理由で孤児となった人々、社会的に弱い立場になった人々に対する予防、支援、治療に早急に取り組むことを誓約した。

世界各国は、2001年に採択された目標を達成する上での進展具合や残された課題を確認するため、6月2日に総会の特別会合を設けることとなっている。国連人口基金(UNFPA)が主催する一連のイベントでは、これらの課題に加え、新たな感染を防ぎ、HIV/エイズの蔓延を抑制するための充分な資金を各国が得ること、および政策とプログラムを導入する必要性が強調されるであろう。

国連人口基金 関連行事は以下のとおり。

 6月1日(水) 会場:国連本部 S-226号室
 11:00~

・ 「私たちの声、私たちの未来: HIV/エイズに関する国連特別総会宣言の進展につき、若者による報告」発表記者会見

12ヶ国の若者たちがエイズへの取り組みの成果を報告する。彼らは資金の不足を指摘し、2001年における、とりわけ若い人々の健康で安全な生活の確保するための方策を提言する。

参加者:トラヤ・オベイド 国連人口基金事務局長、若者の代表として、インドからヴィクラム・シン・レイスラム、ナイジェリアからユニス・アゲテ

 13:00~

・ 「若者の声を中心とした、世界中でHIV/エイズを克服する方法に関する電話会議」

参加者: 若手作家、インドからヴィクラム・シン・レイスラム、ナイジェリアからユニス・アゲテ、UNFPA HIV/エイズ部門長スティーブ・クラウス。

 6月2日(木)11:00~

・ 予防をテーマとした円卓会議

議題:女性、若者、社会的弱者のHIV/エイズ予防。
参加者:トラヤ・オベイド 国連人口基金事務局長。政府代表者、国連関係者、市民団体。 主催者: 国連人口基金(UNFPA)、UNESCO、国連薬物犯罪オフィス

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