プレスリリース 2005年7月

世界人口デー
国連人口基金による提言:ジェンダーの平等は開発の基礎であり、家族・地域・国家を自立に向かわせるために必要不可欠なもの

2005年7月11日
国連、ニューヨーク

国連の設立者が、平和、人権、男女の平等への合意を提唱して60年が経ち、「貧困や差別そして紛争削減のための取り組みの中心に、人権が置かれなければならないことは明白です。」と、国連人口基金(UNFPA)事務局長トラヤ・オベイドは述べた。

7月11日の世界人口デーにおけるオベイドのメッセージにおいて、ジェンダー平等の持つ利点、女性や少女一人ひとりの生活水準が向上することにより、より自立した家族・地域社会・国家が形成される、ということを強調した。「世界人口デーの今日、より良い世界を構築する私たちの決意を再確認しましょう。そして、すべての人のための平等・正義・人権への決意を固めましょう。」とオベイドは付け加えた。

妊産婦の死亡や、出産による障害や疾病といったものを含む、不平等ゆえに生じる高い犠牲は、「傷ついた身体、閉ざされた夢、そして、打ち砕かれた精神がその表れ」であり、「開発途上国の女性の死亡および疾病の主な原因は、リプロダクティブ・ヘルスが重視されないこと」にあるとオベイドは述べ、さらに「女性には自分の安全を確保する力が十分にないため」に、貧困と不平等もまたHIV感染を加速させる、と述べた。

性差別の最も大きな犠牲は、「蔓延している女性と少女に対する暴力なのです。これは個人の安全・自由・尊厳・健康を危険にさらす、最も恥ずべき人権侵害です。」とオベイドは述べた。

平等が、発展の目的であり且つ基礎であると捉え、「あらゆるレベルの指導者が、平等な権利によってすべての人類に大きな進歩がもたらされることについて議論し、そしてそれらの権利が実現されるよう具体的かつ早急に行動を起こすこと」を強調した。

ジェンダーの平等は、全ての人が与えられるべき人権であると、コフィー・アナン国連事務総長は提唱した。また、「教育、経済上の機会、リプロダクティブ・ヘルスへの投資を、貧困の削減や発展における進歩と共に、手を携えて行動していくこと」を付け加えた。

1989年から、国連人口基金と各国のパートナーは、この世界人口デーを世界的に人口や開発問題に焦点をあてたイベントおよび活動としており、特に開発計画に着目して執り行なっている。

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タイの女性に開発目標達成へ向けた取り組みにおいて複合的な発展が見られる:国連報告

2005年7月12日
タイ、バンコク

健康と貧困軽減の関係性を考慮した上での政策の結果、タイの女性は10年前と比べてより良いリプロダクティブ・ヘルスを享受することができている。また、妊婦死亡率が急激に下がっており、出生率もまた減少し続けていることが、世界人口デーにおいて立ち上げられた国連の報告によって分った。

しかし、女性に対する暴力と、健康保険適用における男女間の相違は、ジェンダーの平等を達成する上で非常に難題である、その報告は付け加えている。緊急相談センターに駆け込む女性の数が増加する一方で、性暴力は十分に理解されず、また取り組まれていないのが現状である。

リプロダクティブ・ヘルスサービスは、ますます多くの人々に行き渡っていることは事実だが、少数民族集団、移民、若者、または老齢の女性に対しては、まだ十分ではない。性産業に従事している女性や少女にとって、情報やサービスへのアクセスが十分に出来ないことは、HIV感染のリスクを増加させてしまうことになる。政府の補助金による計画であるタイ政府の「30バーツ健康保険計画」によって、貧困層のアクセスは改善されてきているものの、家族計画の選択は制限されたものになっている。

タイ女性のリプロダクティブ・ヘルス:国際開発ゴールの達成に向けた進歩と挑戦による調査結果が、 UNFPA東アジア・東南アジア事務所によって本日公表された。このアセスメントは、2015年に向けたミレニアム開発目標(MDGs)を達成する試みに対する、世界的な再確認である。ここには、貧困の削減、ジェンダーの平等、妊婦の健康そしてHIV/エイズへの目標も含まれている。

その他の結論として、以下のものが含まれる。

・ タイの女性は積極的に労働人口の一員となって参加しているが、彼女らの労働力は、農業、サービス産業そして非公式分野において集中している。

・ 男女における教育の平等は、大部分は達成されている。しかし、学校のカリキュラムにおいては、ジェンダー・ステレオタイプは完全に排除されておらず、性教育の統合がされていない。

・ リプロダクティブ・ヘルスの目標を認識するために、ますます多くの男性の参加が必要とされる。

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