プレスリリース 2006年1月

国連人口基金への支援国数、2005年に過去最高数に

2006年1月5日
国連、ニューヨーク

国連人口基金(UNFPA)への拠出国は2005年、2004年の166カ国から171カ国に増え、1969年の設立以来最高数を記録した。さらに、アフリカのすべての国が国連人口基金への資金面での貢献を言明した。国連人口基金の一般拠出金を見ても、2005年はこれまでの最高額となり、前年の3億 2,200万ドルから3億5,000万ドル(暫定値)に増えている。拠出上位6カ国は、オランダ、スウェーデン、ノルウェー、イギリス、日本、デンマークである。

国連人口基金のトラヤ・オベイド(Thoraya Ahmed Obaid)事務局長は、「国連加盟諸国からの多くの支援に深く感謝します。国連人口基金への支援の増加は、各国政府が昨年9月の世界サミットの合意でも見られるとおり、リプロダクティブ・ヘルスの完全普及と女性に対する差別の撤廃についていかに真剣に取り組んでいるかを、最も明確に示すものです。」と述べた。

2005年9月に行われた世界サミットでは、各国の元首や政府代表が、「リプロダクティブ・ヘルスの完全普及」への取り組みを、貧困の根絶、妊産婦死亡率の減少、ジェンダーの平等、HIV/エイズの蔓延阻止などを目的とする自国の国家開発戦略の重要な一部分として統合することで合意している。

近年、国連人口基金の資金拠出国の数は、着実に増えている。1999年には69カ国だったが、2003年には149カ国となり、2005年には前述のように171カ国に達した。また、2005年には、国連人口基金のさまざまなプロジェクトに対する支援額も過去最高額に上り、2004年の1億3,100万ドルから昨年は1億4,200万ドルに増加している。複数の年次にまたがるプロジェクト資金の拠出国数は、2004年の49カ国に対し、2005年には55 カ国となった。

オベイド事務局長はこうした実績を踏まえ、「世界のあらゆる地域から国連人口基金への支援が増えつづけていることは、われわれの活動に対する確固たる信頼の現れです。これからも、さらに多くの国が国連人口基金への資金拠出をして下さり、国連人口基金の財政が成長を続けられるように希望しています。そうすれば、国連人口基金はより一層活発な活動を行い、多くの人々のため、特に青少年のためにリプロダクティブ・ヘルスとセクシュアル・ヘルスの促進、そして HIV予防を推進していくことができるのです」と述べた。

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国連人口基金 執行理事会が、中国における国別プログラムを承認

2006年1月30日
国連、ニューヨーク

国連人口基金(UNFPA)執行理事会は、中国に対する第6次支援プログラムとして、今後5年間で2700万ドルの支援を行なう計画を承認した。

この決定は、国連人口基金が人権を保護促進し、より良い未来のために力を尽くしている組織であることを、UNFPAの執行理事国、またそれ以外の国連加盟国が認めるとともに、一部で見られる「国連人口基金は強権的活動を助長している」という批判を退けるものである。

国連人口基金の上位拠出国である欧州10カ国(ノルウェー、デンマーク、スウェーデン、フィンランド、オランダ、英国、フランス、ベルギー、スイス、ドイツ)は、「国連人口基金による中国支援は、"触媒"的役割を担っており、非常に重要である。リプロダクティブ・ヘルスと家族計画に関し、当事者のニーズにあった良質なサービスの提供を進めるアプローチが、数値目標の達成に重点を置きがちな行政手法への代替策として実効性があることを示している」と述べている。

これら欧州10カ国を代表して英国が発表した声明では、「国連人口基金の中国での活動は、他の地域においてと同様にカイロ会議において全会一致で採択された行動計画に完全に適合するものであり、すべての人間の人権と基本的自由を促進し保護するという、我々の共通目標に合致するものとして重要な役割を担っている」と言及されている。この10国以外の各国も、国連人口基金のプログラムに関して活発に発言した。

この欧州10カ国の立場は、G-77(Group of 77。132の開発途上国から構成され、開発途上国の利益を代弁する。設立メンバーが77カ国だったためこの名がある)とも軌を一にする。G-77を代表して南アフリカ共和国が出した声明も、国連人口基金の中国での活動を強く支持している。同声明は「国連人口基金が活動している地域では、人々のニーズを重視するサービスにより多数の人々、特に女性の選択肢が増え、リプロダクティブ・ヘルスの状態が改善された。国連人口基金のプログラムは、リプロダクティブ・ヘルスおよび家族計画サービスの改善と、家族計画のサービス提供者の能力向上に寄与している。これにより、質の良い関連サービスに対する女性たちのアクセスと、必要な情報を得た上でサービス・治療の選択(informed choices)の幅が広がった」としている。

2006~2010年の中国でのプログラムは、リプロダクティブ・ヘルスとHIV/エイズ予防を重点課題としている。これまでに、性と生殖に関して人々が自分の意志による選択をできるような施策を試行したり、サービス向上に努力を重ねてきた30県(「県」は「省」の下の行政単位)を集中的に支援する。第5次国別プログラムの実施中に、中国政府は、国連人口基金のプログラムが行われている県での取り組みを取り入れ、産み分けや産児制限の廃止などを含めた国家基準を採用した。

国連人口基金の支援が行われている県で、これまで規定されていた出産間隔制限が解除されると、他の4つの省が同様の政策を実施した。さらに他の省でも同じ方向性の政策変更を検討中である。(2005年12月15日プレスリリース「「中国の海南省にて家族計画政策緩和により、中絶が減少、より多く女児の出生がみられる-中国、海南省長江地方」)。今後も、国連人口基金は、個人の権利の尊重を基本理念とするアプローチを推進し、人々の意思に反した行政などによる強制的措置をなくしていくための取り組みを継続する。

2003~2005年の中国での第5次国別プログラムの終了にあたって実施された外部評価によれば、国連人口基金の支援を受けた県では、女性たちが手に入れることのできる避妊方法の種類が増加し、人工中絶の発生率も大幅に低下した。これらの地域の女性は、他の地域に比べHIV感染を予防する方法についての知識を持ち、妊娠時の危険性の高い徴候についても認識できていた。中国西部の貧困地域に位置するプロジェクト実施県では、病院での出産率が74%から 91%に上昇した。出産を病院などの産科施設で行うことは、母性の保護(母となる女性たちの安全を守ること)という意味で、非常に重要なポイントである。

なお、第6次となる今プログラムでは、中国でも懸念されている高齢化問題や、出生時の男女比不均衡といった問題を含むジェンダー関連の課題への対策となる政策の開発支援も計画されている。

UNDP/国連人口基金執行理事会は先週2006年の第1回定期会合にて、中国と同時に以下の国と地域を対象とする新規国別プログラムを承認した:アフガニスタン、アルバニア、バングラデシュ、ブルキナファソ、カンボジア、カーボべルデ、チャド、グルジア、ガーナ、インドネシア、ナミビア、パレスチナ占領地区、ペルー、スワジランド、トルコ、ウガンダ、ウクライナ、ベトナム。

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