プレスリリース 2009年3月

国連人口部が最新の将来人口推計を発表 ― 自主的な家族計画の普及を

2009年3月11日
ニューヨーク、国連

国連は、2050年の世界人口推計を公表した。これを受け、国連人口基金(UNFPA)事務局長トラヤ・A・オベイドは、カップルが子どもの数を自由に決められる権利を行使するための手段が必要であると訴えた。

3月11日に、国連人口部が発表した「世界の将来人口推計」2008年度改訂版(World Population Prospects: The 2008 Revision)によると、2050年までに世界人口は現在の68億人から23億人増加し、91億人にのぼるとされている。この報告書では、開発途上国における出生率が継続的に低下すると想定されている。もし出生率の低下がみられない場合は、79億人になると推計されている開発途上国の人口も98億人に増加し、世界人口は2050年の推計人口91億人を大幅に上回る、110億人にまで増えるという。

「この報告は、安全で効果的な避妊薬(具)を必要とする女性2億人への支援がなおざりにされた結果起こる長期的な影響について、世界の指導者に警鐘を鳴らすものです。しかし資金援助が増加しない限り、この2億人分の避妊薬(具)を調達することはできません。家族計画の普及は、人類に安定した未来をもたらすだけでなく、妊産婦死亡と望まない妊娠を減らすことにつながります。リプロダクティブ・ヘルスに関する一連の基礎的サービスの提供を拡大し、家族計画の普及や妊産婦の健康の改善、そしてHIV感染予防などにつとめるべきです」と事務局長は述べた。

1997年には、人口と開発分野への資金援助のうち40%が家族計画の普及に充てられていたにもかかわらず、2007年には同比率はわずか5%となり3億3,800万米ドルにまで落ち込んだ。しかし、国際社会の合意により定められた家族計画の普及支援額は年間4億2,000万米ドルである。

現在、開発途上国の人口のうちおよそ半数が25歳以下である。後発開発途上国にいたっては、その数は全体の60%にのぼる。こうした傾向は、現在の経済危機とともに、各国の教育や雇用に関する深刻な問題に発展すると「世界の将来人口推計」は警告する。同問題について事務局長は「各国は、有能な若い人々が社会で活躍できる場を提供しつつ、教育や雇用対策を進めるべきです」と述べた。

一方で、「世界の将来人口推計」は、現在先進国に2億6,400万人いる60歳以上の人口が、2050年には4億1,600万人になり、開発途上国では4億7,500万人から16億人にまで増加するということにも言及している。「この事実は、開発途上国が、高齢者に対する社会的経済的な保護制度の確立などの、高齢化への事前対応策を急速に進める必要性を示唆しています」と事務局長は述べた。

「世界の高齢化が進むのと並行し、若い世代の人口が人類史上最大規模にまで増加しています。今後わたしたちに課された課題は、開発途上国を中心に、高齢者のニーズと若者のニーズそれぞれを同時に満たすことです」と事務局長は最後に語った。

問合せ先

Abubakar Dungus
電話:+1 212 297 5031
Eメール:dungus@unfpa.org

Omar Gharzeddine
電話:+1 212 297 5028
Eメール:gharzeddine@unfpa.org

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女性の健康と権利促進のため、米国は国連人口基金に資金拠出を再開

2009年3月12日
ニューヨーク、国連

3月11日、バラク・オバマ(Barack Obama)米国大統領は一括歳出法案に署名し、国連人口基金(UNFPA)に対する資金援助の再開を決定した。

国連人口基金事務局長トラヤ・A・オベイドは、これは、女性の健康、権利、そして平等に対するオバマ大統領の意識の高さを示すと評し、「本日は世界中の女性と女児、そして彼女たちの家族にとって画期的な日です。オバマ大統領が、国連人口基金への拠出を再開する法案に署名したことを歓迎します。これは、最貧国の女性や女児の生命と尊厳を保障するという大統領の意識の現れです。世界が金融危機に直面している今こそ、この支援により、妊産婦の健康やリプロダクティブ・ヘルスの改善など、国連人口基金は救命活動を継続することが可能となります」とコメントした。

オバマ大統領は11日、国連人口基金に対する5,000万米ドルの資金援助を含む法案に署名を行った。これにより、2002年以来留保されていた、米国からの国連人口基金への資金拠出が再開されたことになる。

米国からの拠出は、助産師の育成、クリニックへの保健物資の供給、フィスチュラ(産科ろう孔)の治療支援や、危機的状況下におかれている女性の特有のニーズを満たす活動、そして若者のHIV感染予防など、国連人口基金が世界中で展開しているイニシアチブの継続に充てられる。

今回のオバマ大統領の行動は、就任早々公表した以下の公約に基づいている。

「私は、国連人口基金への資金協力を米国連邦議会と共に再開するつもりです。米国は国連人口基金に対する拠出を再開することにより、世界154カ国における貧困を削減し、女性と子どもの健康を向上させ、HIV/エイズを防ぎ、女性に家族計画支援を行うために協力している他の180の拠出国と肩を並べることができるのです。」

「国連人口基金への支援を続けてきた他の国やパートナーとともに、すべての女性がリプロダクティブ・ヘルス/ライツを享受できるようにするため、米国が再び中心的役割を担うことを、嬉しく思います」と事務局長は述べた。

問い合せ先

Abubakar Dungus
電話:+1 212 297 5031
Eメール:dungus@unfpa.org

Omar Gharzeddine
電話:+1 212 297 5028
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