プレスリリース 2008年11月

「世界人口白書 2008」発表:男女平等への鍵―文化に配慮した開発戦略

2008年11月12日
ニューヨーク、国連

国連人口基金(UNFPA)は、「世界人口白書2008」の中で、文化に配慮した開発戦略によって、女性に対して有害な慣習を減らし、男女平等や女性の社会的地位の向上などの人権を保障することができると報告している。

11月12日(日本時間午後9時)に発表された今年の世界人口白書のテーマは、「共通の理解を求めて-文化・ジェンダー・人権」である。文化は、貧しい国々における開発を成功させるための重要な要素であり、開発政策・プログラムに組み入れられるべきとしている。

今年の世界人口白書は、人権の国際的枠組みは普遍的妥当性を持つという概念に基づいているが、この考え方は今年で60周年を迎える世界人権宣言とも共通している。人権は、全ての文化に共通する価値観であり、集団も個人と同様に保護するものである。「世界人口白書2008」では、開発、そして人権全般、特に女性の人権保障を推進するための文化に配慮したアプローチを推奨する。

国連人口基金事務局長トラヤ・A・オベイドは以下のように述べた。「人権とは、人々の努力の結晶であり、すべての人が文化に配慮し、お互いの文化的背景を理解する必要があります。」

文化に配慮したアプローチをとるには、文化理解(cultural fluency)、すなわち文化がどう機能し、どう文化に取り組むべきかについて精通していることが求められる。「世界人口白書2008」では、国連人口基金と地域社会における組織や指導者との協力体制のようなパートナーシップを結ぶことが、人権保障の推進や女性性器切除(FGM/FGC)などの人権侵害を撲滅するための効果的な戦略となることを示唆している。

文化に配慮したアプローチは、その文化そのものに基づいた新しい解決策を模索し、解決に取り組む。「地域社会は、それぞれの文化的な価値観や慣習を分析し、それらが人権を侵害しているのか、保障しているのか、判断する必要があります。そうすれば、長所をのばし、短所を変えることができるでしょう」と事務局長は述べた。

「世界人口白書2008」では、文化的に配慮をするということは、有害な伝統的慣習を認め、人権侵害を許すことを意味するのでは無いと警告している。むしろ、全く異なるものだ。いかなる文化にも、人権を侵害する価値観や慣習が存在する。文化的現実を理解した上で、有害な文化的慣習に挑み、有益な慣習を強化する上で最も効果的な方法を明らかにすることができる。

この3カ年プロジェクトは、オランダとスウェーデンの資金援助のもと、上記11カ国の国連人口基金と国際助産師連盟の事務所が実施する。

問い合わせ

Katja Iversen
電話:1 212 297 5016
Eメール:iversen@unfpa.org

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