プレスリリース 2008年8月

ジェンダーに基づく暴力 - HIV/エイズの原因、そしてその弊害

2008年08月04日
メキシコ・シティ、国際エイズ会議

国際エイズ会議がメキシコの首都メキシコ・シティで開催された。3日の日曜日に、国連人口基金(UNFPA)事務局長トラヤ・A・オベイドは、共同議長としてユニフェム(UNIFEM)事務局長イネス・アルベルディ氏と共に、ジェンダーに基づく暴力とHIV/エイズの関連性についての分科会に参加した。国連人口基金事務局長は、ジェンダーに基づく暴力がHIV/エイズの原因であると同時に、その結果となっていると訴えた。

分科会に参加したパネリストはHIV/エイズ感染とジェンダーの不平等を対照・分析する方法として、インド、メキシコ、ニカラグアや南アフリカをはじめとする各国のプログラムや研究、政策を紹介した。医学的・社会的エイズ禍への効果的な対応策として、予防努力へ男性の参画を進める必要性が強調された。

戦時下だけでなく、平和な時であっても、ジェンダーに基づく暴力をの犠牲となる女性は多い。「家庭内暴力(DV)、性的虐待、人身売買、戦略としてのレイプについて議論する必要があります。女性に対する暴力は、ジェンダーの不平等を示す、最も残酷な証拠です」と、事務局長は述べた。

強さ、攻撃性、性的に優位であること、危険に立ち向かうことが男らしいとされていることが、結果として男性のHIV感染率の上昇につながっている。具体的な例としては、何人もの相手と性交渉をもったり、ドラッグやアルコールの摂取、また性感染症に対し医学的な治療を受けないことなどがあげられる。

研究により、ジェンダーに基づく暴力の被害にあった女性の方が、被害を受けたことのない女性に比べてHIV感染率が高いことが判明している。女性に対する暴力は、HIV/エイズの予防策への妨げとなっている。暴力の被害にあっている女性は、HIV検査を受けることができず、予防対策を行ったり治療を受けることが難しい。つまり彼女たちは、自分の健康と将来について、十分な情報を得た上での判断をすることができない。被害者の女性たちは、男性と交渉することを恐れ、コンドームの使用を求められないことが多いという。

「本日この場に私たちが集い、HIV/エイズとジェンダーに基づく暴力の問題について検討する場が設けられたことは、重要な意味を持ちます。HIV/エイズへの対策を強化するには、これまでに得られた教訓を共有する必要があるのです」と事務局長は締めくくった。

問い合わせ

Trygve Olfarnes
携帯電話:+52 1 55 1353 8451
Eメール:olfarnes@unfpa.org

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広島平和記念式典に寄せる潘基文国連事務総長メッセージ

2008年08月06日

広島平和記念式典には、毎年恒例の儀式をはるかに超える意味があります。それは広島市民の皆様と全世界の人々が、核戦争の最初の犠牲者を追悼し、核兵器のない世界を実現するためには何が必要かを深く考える機会なのです。悲しみや苦悩の中から、私たちがともに、新しい平和と安全の時代に向かって歩を進めていけるという新しい希望が生まれるかもしれません。このような希望を抱ける根拠は多くあります。

核軍縮を進める必要性に対する世界の認識は、何年かぶりに高まっています。これを支持する声は、全世界のさまざまな人々から幅広く寄せられています。教育者や宗教指導者、新旧の政府高官、非政府組織(NGO)、ジャーナリスト、市長、議員その他の数限りない人々が、単に軍縮を言葉で主張するだけでなく、この目標達成に向けて積極的に取り組んでいます。

私は毎年、この式典への子どもたちの参加を大いに歓迎しています。子どもたちはやがて、過去の記憶を胸に刻みつつ、核兵器のない世界を目指して集団的な取り組みを続ける責任を担うからです。

私は広島、長崎両市長の指導力にも謝意を表したいと思います。「平和市長会議」を通じた両市長の取り組みは、全世界で認識され、また尊敬されています。国連人口基金(UNFPA)は最近、都市人口が史上初めて、世界の多数派を占めるようになったことを発表しました。よって、核兵器が二度と使われないようにすることは、全世界の市長にとっても当然の利益となるはずです。そして、この目標を達成する最も確かな方法が、核兵器の廃絶であるという理解も広がっています。

この厳粛な場で、私は老いも若きも、広島の全市民の方々に、最も深い敬意を表したいと思います。私は皆様とともに、過去を記憶にとどめながら、核兵器のない平和で安全な世界を実現するため、皆様をはじめ、あらゆる人々と手を携えていく決意を確認いたします。

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日本語訳:国際連合広報センター

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