プレスリリース 2007年3月

最新世界人口予測発表 開発途上国での家族計画の必要性が明確に:家族計画の普及が人口増加の鍵を握る-2050年までに25億人増か、50億人増か?

2007年3月14日
ニューヨーク、国連

国連が発表した2050年の世界人口予測は、カップルが家族のサイズを自由に決める権利を行使する手段を緊急に持つ必要性のさらなる警告である、と国連人口基金(UNFPA)事務局長トラヤ・A・オベイドは語った。

今日国連人口部から発表された「世界の将来人口推計」の2006年度改訂版(World Population Prospects: The 2006 Revision)は、世界人口は現在の67億人から25億人増加して2050年には92億人にまで達すると予測している。この予測は、開発途上国で出生率が減少し続けることを前提としている。もし現在の出生率が維持されたままだとすると、開発途上国の人口は(出生率が減少するとの想定に基づく)79億人ではなく、106億人にまで達するため、2050年までに50億人増加し、世界人口は120億人近くにまで達すると予測されている。

「現在、約2億人の女性が安全で効果的な避妊方法を利用出来ていない状態です。そういった女性のニーズに応えるため、また、世界の未来を決定するためだけではなく、望まれない妊娠を防ぎ、妊産婦・乳幼児死亡率を削減するために、家族計画への資金援助を増大するべきです。」と事務局長は語った。

また事務局長は次のように述べた。「この予測は、2005年の世界首脳会議に参加した各国首脳に、2015年までに家族計画を含めたリプロダクティブ・ヘルス関連のケアやサービスを誰もが享受出来るようにし、望まれない出産から女性を解放し貧困が削減されるよう女性のエンパワーメントを行なうという公約の達成を再度確認するよう促すものです。専門技能者の立会いの下での出産や緊急産科ケア、HIV/エイズなどの性感染症の予防・治療など、包括的なリプロダクティブ・ヘルスサービスの利用を拡大するため協力し合わなければなりません。」

「世界の将来人口推計」では、人口高齢化やその他ほとんどの先進国で見られる傾向についての予測も行っている。

事務局長はさらに以下のように続けた。「人口高齢化は、平均寿命が伸びたことが原因の一つとなっている20世紀の現象です。また、史上最大規模に膨れ上がっている若者人口とも重なっています。課題としては、特に開発途上国での高齢者のニーズと若者のニーズに同時に対応しなければならないということがあります。」

「極端な少子化に悩んでいる経済的に豊かな国々は、仕事と家庭の両立を可能にするファミリー・フレンドリー政策の導入に成功した近隣諸国を見習うべきです。フレックスタイム制や育児休暇、保育サービスの提供など、1994年の国際人口開発会議(ICPD)で推奨されている方策などが挙げられます。男性にとっても女性にとっても仕事と家庭の両立が可能な環境を整備する必要があります。誰しも、どちらか一方しか選ぶことが出来ない状況に追い込まれるようなことがあってはなりません。」

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プルニーマ・マネ(Purnima Mane)氏 国連人口基金新事務局次長に就任

2007年3月19日
ニューヨーク・ジュネーブ、国連

国連人口基金(UNFPA)と国連エイズ合同計画(UNAIDS)は、プルニーマ・マネ(Purnima Mane)氏が国連人口基金の新たな事務局次長として任命されたことを歓迎する。マネ氏は、国連エイズ合同計画の政策・科学的根拠・パートナーシップ担当部長(Director of Policy, Evidence and Partnership)を務めていた。

国連人口基金事務局長トラヤ・A・オベイドは以下のように述べた。「人口と開発に関わる問題、セクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス/ライツの普及のために人生を捧げてきたマネ氏が国連人口基金の一員となることを、心から嬉しく思います。マネ氏は、HIV/エイズの女性化が明らかになるずっと以前から、ジェンダーとエイズという課題に先駆的に取り組んできました。国連人口基金とパートナー団体は、人口と開発分野において彼女が発揮してきた指導力から大いに得るものがあるでしょう。」

国連人口基金は、すべての女性、男性、そして子どもが健康な生活を送り、平等な機会を享受できる世界を実現するために活動しており、1996年に国連エイズ合同計画が設立されて以降、同計画の共同スポンサー機関となっている。

ピーター・ピオット国連エイズ合同計画事務局長は、次のように語った。「国連人口基金は、エイズ対策において重要な協力者であり、国連エイズ合同計画の積極的な共同スポンサー機関です。私はマネ氏と長年一緒に働いていますが、彼女がリプロダクティブ・ヘルスにおいてこのような極めて重要な役割を担うことを心から喜んでいます。マネ氏そして国連人口基金とともに、このエイズという非常に重大な課題に対して引き続き緊密に協力し合っていくことを期待しています。」

マネ氏は、1994年に世界保健機構(WHO)のエイズ対策プログラムに入構、1996年に創設当初の国連エイズ合同計画に異動し、行動科学研究、ジェンダー、エイズ分野の監察部門を担当した後、事務局長官房を統括した。

1999年から2003年にはポピュレーション・カウンシル(Population Council)に勤務し、後に同カウンシルの副会長、そして国際プログラムの統括責任者を務めた。2003年からは世界エイズ・結核・マラリア対策基金に勤務し、資金管理本部長(Chief Fund Portfolio Director)とアジア部長を兼務した。

2004年には政策・科学的根拠・パートナーシップ担当部長として国連エイズ合同計画に戻り、管理部門の中枢として同計画の発展に貢献した。

マネ氏はジェンダーとHIVに関する国際的な専門家として顕著な業績を残しており、2005年6月の国連エイズ合同計画プログラム調整理事会で承認されたHIV予防政策の開発に貢献した。

マネ氏はインド出身であり、ムンバイのタタ社会科学研究所で博士号を取得し、後に同研究所の助教授となった。国連エイズ合同計画に入る以前は、13年以上にわたりインドの公衆衛生やジェンダー関連の問題に取り組んできた。

また、多数の書籍を共著・編集しており、専門誌「Culture, Health and Sexuality」の創刊編集者である。

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マラウイ政府 妊産婦死亡削減のためのロードマップを発表
国連はマラウイの妊産婦・乳幼児死亡削減の取組みを強力に支援

2007年3月30日
マラウイ、リロングウェ

マラウイ政府は3月30日、妊産婦・乳幼児死亡削減のためのロードマップを発表した。テーマは「妊産婦死亡は回避可能:沈黙はやめ、今こそ行動を!」である。

マラウイでは、毎日16人の女性が妊娠・出産に伴う合併症のため死亡している。このロードマップは、この死亡数を減少し、安全な妊娠・出産・産後を保障すると同時に、乳幼児の生命と健康を保障するという戦略である。

マラウイに事務所を置く国連機関を代表して、国連人口基金(UNFPA)マラウイ事務所代表エスペランス・フンディラ(Esperance Fundira)は、以下のように述べた。「妊娠、出産は喜ばしい出来事であるべきです。しかし、マラウイの多くの母親たちにとっては家族をばらばらにする非常に悲しい出来事となっています。あまりにも多くの女性が出産中に亡くなっていますが、それは予防可能なことでもあるが故に受け入れ難い事実です。」

マラウイは世界の中で最も妊産婦死亡率が高い国の一つである。「2004年マラウイ人口と健康調査」によれば、マラウイの妊産婦死亡率は出生10万人あたり984であり、年間にすると6,000人の妊産婦が死亡している。世界中では、国連人口基金、世界保健機関(WHO)、ユニセフ(UNICEF)の推計によると、529,000人の女性が妊娠・出産が原因で死亡している。

マラウイのロードマップは、望まれない妊娠や安全でない中絶を防ぐための避妊方法の普及、専門技能者の立会いの下での出産、機能的な紹介システムの普及、直ちに対応可能で質の高い緊急産科ケアや乳幼児ケアの普及などの戦略に重点を置いている。また、地域社会のエンパワーメントと妊産婦・乳幼児死亡を削減するための対策を推進するものとなっている。

「このロードマップは、2006年9月のマプト行動計画(Maputo Plan of Action of September 2006)をはじめとする国際的合意を果たそうとするマラウイ政府の決意の表明です。48 のアフリカ諸国が、妊産婦の健康とリプロダクティブ・ヘルス関連のケアやサービスを誰もが受けられるよう満場一致でこの行動計画を採択しました」とマラウイ事務所代表は語った。

ロードマップの実現が成功すれば、マラウイは、ミレニアム開発目標の目標4である乳幼児死亡率削減及び目標5の妊産婦死亡率削減を実現できるであろう。ロードマップの国・地域レベルでの試験的な実行は既に始まっている。

国連人口基金、世界保健機関、ユニセフは、ロードマップの開発に対して資金的・技術的援助を行っている。国連と開発分野のパートナー団体は、妊産婦・乳幼児死亡率を削減するためのロードマップを実行できるよう、マラウイ政府やその他のアフリカ諸国への支援を継続する方針である。

マージョリー・エンガウンジェ(Marjorie Ngaunje )マラウイ保健相は、リロングウェでの式典でこのロードマップを発表した。このロードマップ発表の式典は、南アフリカ開発共同体(SADC)の保健大臣会議の開催中に行われ、国連やドナー国、その他の開発分野のパートナー団体が出席した。

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