プレスリリース 2010年9月

「from Papa to Mama」お母さんの命を守るためのギフト企画 [東京事務所 発行]

2010年9月6日

国連人口基金東京事務所は、「お母さんの命を守るキャンペーン」(2009年6月22日~2010年7月11日)以後も、世界のお母さんの命を守る活動を、民間企業、個人の皆様のご協力をいただきながら進めていきたいと考えています。

その具体的な試みのひとつとして、「from Papa to Mama」企画をご提案しました。

これは、「男性が、出産を終えたパートナーに感謝とお祝いを表し、ギフトを贈る」という新しい習慣を日本に定着させ、女性の問題と考えられがちな妊娠と出産について、男性にも関心を高めてもらおうという試みです。
この考えにご賛同いただいた企業には、特定の女性向けの商品やサービスをギフトとして選んでいただき、この新しい習慣を推進していただきます。
ギフト購入額の一部は、国連人口基金の「妊産婦の健康を守る基金」に寄付され、妊産婦死亡率の高い国での助産師の養成などに充てられます。

この企画にご賛同して下さる最初の企業は、資生堂美容室と資生堂パーラーです。
「パートナーへの感謝ギフト」として、資生堂美容室のエステ券や、資生堂パーラーのお食事券やお菓子詰め合わせなどをご用意いただいています。

企画の詳しい内容は、こちらからご覧いただけます。

世界の妊産婦死亡数が3分の1減少

2010年9月15日
国連、ジュネーブ

国連の推計によると、妊娠が原因で死亡する女性の数は減っているが、それでもなお、1日あたり1000人以上の女性が亡くなっており、目標達成にはさらなる努力が必要であることが明らかになった。

世界保健機関(WHO)、国連児童基金(UNICEF)、国連人口基金(UNFPA)と世界銀行が発表した報告書「妊産婦死亡率の動向(Trends in maternal mortality)」によると、妊娠や出産が原因で亡くなる女性の数は、1990年の54万6,000人から34%減少し、2008年は35万8,000人と推計が発表された。

これは極めて大きな進捗と言える。一方で、ミレニアム開発目標は2015年までに、1990年の妊産婦死亡率を75%減少させることを目標としており、現在の年間減少率では不十分である。目標達成には年間5.5%の割合で減少しなければならないが、1990年から2008年の間に見られた34%の減少を平均して年間減少率に置き換えると、半分以下の2.3%にすぎない。

マーガレット・チャン世界保健機関事務局長は、「世界の妊産婦死亡率が減少したことは、今後の励みとなる明るいニュースです。妊娠や出産の際に女性が死の危険にさらされている国々では、助産師の育成、病院や医療施設の強化といった対策がとられており、これらが効果的だったと言えます。家族計画サービスや妊産婦ケア、分娩医療へのアクセスがないために女性が命を落とすようなことは、あってはなりません」と述べた。

妊産婦死亡には主に4つの原因がある。出産後の大量出血、感染症、高血圧障害、安全でない中絶である。2008年には、これらの合併症が原因で、毎日およそ1,000人の女性の命が失われていることになる。その 1,000人のうち、570人がサハラ以南アフリカ、300人が南アジア、高所得国の女性は5人という割合である。開発途上国で、妊娠や出産が原因で女性が死亡する危険性は、先進国の36倍におよぶ。

アンソニー・レイク ユニセフ事務局長は、「妊産婦の健康改善という国際的目標達成のため、また女性の命を守るために、私たちはますます努力していかなければなりません。特に危険にさらされているのは、村落地域に住む女性、貧困世帯、少数民族、先住民、エイズと共に生きる人々、紛争地帯で生活する女性たちです」と、述べた。

今回の新たな推計により、多くの妊産婦死亡は防ぐことが可能であるということが明らかになった。開発途上国における保健システムの強化や、治療の質の向上のために投資していく必要がある。

国連人口基金事務局長 トラヤ・A・オベイドは、次のように述べている。「望まない妊娠をなくし、すべての出産が安全に行われなければなりません。妊産婦医療の欠如によって、女性の生活や健康、平等、さらに差別を受けない権利が脅かされています。目標5『妊産婦の健康の改善』を達成することは可能ですが、そのためには医療従事者の不足という問題を解決し、リプロダクティブ・ヘルスに関するサービス向上のための資金をさらに調達する必要があります。」

国連機関、ドナーやその他の援助団体は、開発途上国に対する支援を協調して行う態勢になってきている。世界保健機関、ユニセフ、国連人口基金、世界銀行は、妊産婦と新生児の健康改善を促進するため、特に財政負担の大きい国に焦点を当てて、各国政府の保健計画の策定と調整の支援を行っている。

タマール・マニュエリャン・アティン世界銀行人間開発担当副総裁は、「妊産婦死亡は、貧困が原因で引き起こされるものであると同時に、貧困を招く要因でもあります。出産は大きな支出となるため、家計はますます苦しくなります。私たちは政府や援助ドナー、援助団体、その他さまざまなパートナーと連携し、保健システムが整っていない国々を支援しなければなりません。家族計画サービスやリプロダクティブ・ヘルスに関するサービス、専門家立ち会いのもとの出産、緊急産科ケア、母親と新生児に対する産後ケアなど、女性がこれらのサービスを受けられるような保健システムが必要なのです」と述べた。

報告書では、1990年から2008年までの妊産婦死亡率について、次のようなことが強調されている。

●1990年の時点で妊産婦死亡率が100、あるいは100を超える87カ国のうち、10カ国において5.5%の減少率で改善が見られる。その一方で、30カ国については1990年以来減少率が不十分であるか、またはほとんど改善されていない。
●サハラ以南アフリカ地域では、妊産婦死亡率が26%減少した。
●アジア地域では、妊産婦死亡数が1990年の31万5,000人から2008年には13万9,000人になり、52%減少した。
●2008年の妊産婦死亡は、その99%が開発途上地域で起こったもので、サハラ以南アフリカで57%、アジアで30%を占めている。

マーガレット・チャン世界保健機関事務局長は、「各国のデータ収集システムを強化することも重要です。出生、死亡、死亡要因などの情報を含む、正確な住民登録システムを確立し、すべての妊産婦死亡が明らかにされる必要があります」と伝えた。

国連の妊産婦死亡の推計は、入手可能なすべての妊産婦死亡に関する国別データと、改良された推計方法を用い、国際的な専門家グループとの共働で算出されたものである。この推計データ作成のために、非常に密度の高い集中した協議が行われ、妊産婦死亡を含め、最近の様々なデータ収集方法を確立するのに有益であったと言える。しかし、妊産婦死亡水準の高い多くの国においては、データの入手可能性、正確性について大きな差があり、統計モデルによってその傾向を把握するしかない場合もある。

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国連人口基金 ミシェル・バチェレ氏のUNウィメンのトップへの任命を歓迎

2010年9月15日
国連、ニューヨーク

国連人口基金(UNFPA)は、国連事務総長がUNウィメンのトップにミシェル・バチェレ氏を任命したことを歓迎する。

国連人口基金事務局長 トラヤ・A・オベイドは、「私は、ミシェル・バチェレ氏のUNウィメンのトップ就任を心からお祝いします。彼女の誠実で、優れたリーダーシップと政治手腕によって、UNウィメンはジェンダーの平等と女性の権利のための国際的な影響力を持つ組織となるでしょう。私たち国連人口基金職員一同は、女性の健康と権利改善のため、またミレニアム開発目標達成のために、彼女と彼女のチームと共働できることを楽しみにしています」と述べた。

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国連人口基金 事務局長、世界のリーダーに女性の健康を開発の中心課題とするよう求める

2010年9月20日
国連、ニューヨーク

国連人口基金(UNFPA)事務局長のトラヤ・A・オベイドは今日、世界のリーダーに向けて、家族計画を含む性と生殖に関する健康への財政的支援を増やすこと、そして女性の健康を各国の国家計画の中心に置くことを求めた。

「言葉だけでなく、実際に予算をつけて行動に移すべき時が来ました」と、今日から国連本部で開催されているMDGサミットで行われているイベントにおいてオベイドは語った。「女性は子どもを産み、家族、コミュニティや国全体のために働きます。今こそ、女性を守るべき時が来たのです。新しい命のために失くしていい命はありません。しかし、この死は防ぐことができるはずのものです。今でも毎日1,000人もの女性が、妊娠や出産時の合併症で亡くなっています。今でも2 億1,500万人もの女性の家族計画への需要が満たされておらず、200万人もの女性が分娩時の悲惨な疾病であるフィスチュラ(産科ろう孔)で苦しんでいます」

「性と生殖に関する健康に投資をすることは、将来高い利益を産み、生産性を向上させ、経済成長と女性の権利をもたらすことにつながります。女性の健康は保健分野だけに焦点を置いたものではなく、教育、保健、栄養、ジェンダーの平等、そして社会基盤など、多くの分野の計画や投資などに関係するものです。

例えば、道路や電気は、女性や家族を支援するための保健所の設置に向けられるべきです。国家計画は、家族計画、妊産婦の健康とケア、そしてHIV予防と治療を含む、総合的で手頃な価格で必要不可欠な保健サービスをコミュニティが享受できるよう優先的に計画すべきです」

事務局長は、2015年までに国家の保健システムの強化や性と生殖に関する健康を誰もが享受できるよう、国連人口基金は支援すると世界のリーダーに断言した。

「私たちは世界保健機構(WHO)、国連児童基金(UNICEF)、国連エイズ合同計画(UNAIDS)、そして世界銀行と共に、優先度の高い国において、妊産婦と新生児の死亡率を減らすために共に取り組んでいる」とトラヤは語った。リプロダクティブ・ヘルス・サプライズ・コアリション(Reproductive Health Supplies Coalition)と協働し、国連人口基金は、2015年までに1億人の女性が家族計画に必要なサービスを享受できることを目標としています。私たちは、各国の助産師の育成や配置、またフィスチュラの予防と治療についても途上国政府をサポートしています」

「国連人口基金は、9月22日(水)に国連事務総長によって発表される、2015年までに1600万人の命を守るための、母子保健のためのグローバル・ストラテジーを全面的に支持します」とオベイドは結んだ。

事務局長は、サミット前夜のニューヨークで、ジェンダーの平等と女性のエンパワーメントへの貢献を認められ、ミレニアム開発目標(MDG)の功労賞を受賞した。同賞は毎年、MDG達成に向けて長年にわたり貢献した人物に贈られている。

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